内容説明
哲学は何にでも使えるツール。日常レベルの疑問や悩みもこれでOK。
目次
第1章 深夜の赤信号は渡るべきか、待つべきか?
第2章 タバコを吸うべきか、やめるべきか?
第3章 運命は決まっているのか、自由はないのか?
第4章 人は生まれつきか、育ちで変わるのか?
第5章 どんなときもウソをついてはいけないか?
第6章 全体の幸福のため、一部は犠牲になるべきか?
第7章 矛盾だらけの人生をどう生きればいいか?
第8章 わずらわしい人間関係をどう受け止めればよいか?
第9章 ゴミの分別はきっちり守るべきか、適当でいいか?
著者等紹介
富増章成[トマスアキナリ]
1960年に生まれる。中央大学文学部哲学科を卒業後、上智大学神学部に学ぶ。駿台予備学校で倫理講師、大手予備校で日本史講師を担当。難解な哲学や歴史などをわかりやすく説明するために、授業や著作に専念している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はふ
20
世の中には、「正義」や「自由」といった、人によって解釈が異なるものや定義が曖昧なものがある。それらについて、徹底的に深掘りし、考察するのが哲学という学問である。哲学の歴史は、今から約2000年前の古代ギリシャの時代まで遡る。世の中の本質を知りたいという、人々の知識欲が、今日まで哲学という分野を発展させてきた。 哲学は、現代にも通用する思考を手に入れるために、最適の学問である。日常のあらゆるものに対して、「何故」を問いかけて、思考を自由に発展させていく。その訓練が、本質を知るための思考を育ててくれるのである2022/12/03
のぶのぶ
10
タイトルの「深夜の赤信号は渡ってもいいか?」、「正しさ」とは?山奥だったら、渡っても何も困ることがないだろう。ファーストフードの何がなんでもマニュアル通りでなくとも、、でも、そんな時でも守ったら、いつも守れるのだろう。そこは、バランス。哲学の歴史をたどっていくことで、深く考える、考え方が身に付くように思う。マイケルサンデルさんも最後に出てきて、読み途中になっているサンデルさんの本を読みたくなりました。他にもいろいろ考えたくなる質問がありました。しばらく積読していた本、復活でした。2015/02/24
しのだ
5
絶対的正義はない。 自分がこうあってほしいということを正義だと思い込んでいるだけ。店員、客それぞれの立場に立った時感じることが違うのと同じ。 価値判断:電車の中では絶対電話だめ!だめだからだめ! 事実判断:人がいなかったら迷惑じゃないからok!実際効果を考慮 正義は変化する。 世界には事実はない。解釈だけが存在する。ニーチェ 全てを肯定的に解釈すべき。超人。 質的功利主義 質的に高い快楽を求めるべき 満足した豚よりも不満足な人間がいい 安い居酒屋の飲み放題よりも美味しいお酒を数杯飲んだ方がいい。2018/11/03
岩井 靖
4
哲学の本です。著者は「哲学は何についても考えることができる思考の技術なのです。いわば思考の“万能ナイフ”で、とても便利なツールなのです」といいます。大学の哲学の先生にも同じようなことを言われた覚えがあります。カントによると理性で自分をコントロールするときに自由が発動されると言います。つまりしゃぶしゃぶ食べ放題で肉を腹一杯食べる事より、デブになるので理性で自分をコントロールしてやめるという方が自由ということになります。自由に生きていきたいものです。スチュアートミル「満足した豚であるより不満足な人間であれ」2012/06/17
読書国の仮住まい
3
深夜の赤信号は渡るべきか、待つべきか? タバコを吸うべきか、やめるべきか? 運命は決まっているのか、自由はないのか? 人は生まれつきか、育ちで変わるのか? どんなときもウソをついてはいけないか? 全体の幸福のため、一部は犠牲になるべきか? 矛盾だらけの人生をどう生きればいいか? 煩わしい人間関係をどう受け止めればよいか? ゴミの分別をきっちり守るべきか、適当でいいか? 哲学とはあらゆる土台を考えること。 何についても考えることができる技術と捉える。 思考のスキルは何かと役に立つ、万能ナイフのようなもの。2023/08/21