出版社内容情報
英語の通俗小説の指摘や、Old English文学の写本集の話、オークションと民主主義や文明国としての感覚、独裁者論など、豊かな話題と斬新な視点の内容。
目次
book‐barnの話
イギリスの大伽藍縁起物語
Tom&Viv T.S.エリオットの私生活
ヴィクトリア朝文人の女人崇拝
失われたdogのイメージ
dogの語源
dogのイメージについて
“...have welcomed”でよいわけ
Lindley Murrayの『英文法』出版200年記念に
ハマトンの『動物随筆集』を読む〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
古本虫がさまよう
2
雑誌「英語教育」に連載されているエッセイをまとめたもの。サブタイトルは「遂に出会った信長時代に出版された英文法書」。ウィリアム・サファイアへの言及などがあるが、それはそれとして、日本人の英語に関する考察がやはり面白い。 僕も読んだことがあるけど、西鋭夫氏のアメリカ留学した時の英語体験記(『富国弱民ニッポン』)を引用、西氏が英会話は不十分でも、大学受験のために必要だった受験英語(英文法・英作文をみっちり)をやっていたおかげで、大学院での文献を読み論文を書くという知的作業は支障なく進めていけた事実を指摘。2020/12/14