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超訳 小説日米戦争

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  • サイズ B6判/ページ数 291p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784906674534
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0095

内容説明

西暦一千九百年代末期、日米戦争が愈々勃発。開戦まもなく、日本の主力艦隊は米軍により全滅さる。絶体絶命の祖国を救わんと、日本の石仏博士は艱難辛苦の研究により、電波利用空中魚雷、空中魚雷防禦機、空中軍艦の三大新兵器を発明。だが、しかし、米国艦隊の本土急襲には問に合わない!樋口麗陽作『小説・日米戦争未来記』は、大正九年に発表された空想小説。―日本が米国と今後どのように付合うべきかを、佐藤優が、鋭利な刃を用いて分析。

著者等紹介

佐藤優[サトウマサル]
作家、元外務省主任分析官。1960年、東京都生まれ。1985年に同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。在英国日本国大使館、在ロシア連邦日本国大使館に勤務した後、本省国際情報局分析第一課において、主任分析官として対ロシア外交の最前線で活躍。2002年、背任と偽計業務妨害容疑で東京地検特捜部に逮捕され、2005年に執行猶予付き有罪判決を受ける。2009年最高裁で有罪が確定し、外務省を失職。2013年6月に執行猶予期間が満了し、刑の言い渡しは効力を失った(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

もよ

10
キワモノかと思いながら読んだが、ストレートな文体をはじめとしてキワモノなのは否定できないとしても、まず、小説として面白い。そして、背景にある(らしい)いろいろな洞察が「さすが」という感じがする。この辺りを改題で掘り下げているところも面白い。書いてあることに同意するかどうかはおいておいて、読書体験としてたぐいまれであることは間違いないと思う。2018/02/10

がんぞ

7
大正9年刊、昭16まで日米決戦の小説は実に多い。ヤンキーの好戦的団結を軽視しアメリカ内部の人種対立強調などに勝機見たりする/米国が国際連盟に加盟していて日本を「侵略主義」と非難し、支那・朝鮮を《民族自決》と煽り立てて戦力を弱めた上でフィリピン付近で衝突する。日米海戦は「両者ほとんど同時に宣戦を布告した」とあるが米国の戦略は昔から《挑発して先に射たせる》だから端緒は完勝は不可能、良くて五分引分ぐらい戦力に劣る日本の《奇襲》だろう。沖縄独立論に心情的賛成の著者が現状況を「反米感情が懸念される」と解説で言うとは2014/01/24

非日常口

6
Fiktionは今ある情報を組み合わせ想像し作られることが多いため、小説が未来を写すことがある。新自由主義社会ではトーナメント戦が随時行われるが、戦前は子供でもこの感覚から世界最終戦争のようなイメージを持っていたらしい。仕事人間が他人の心を知るには(恐怖)小説を読むことが不可欠だ。社会で活躍していても周りの見えない精神的なヒキコモリにはなりえる。日本とドイツを封じ込めたワシントン・ヴェルサイユ包囲網。そこから読み解かれベストセラーとなった小説が現代に蘇り、個にされ行く私達へ物語作成・修正の重要性を教える。2013/10/02

田中峰和

4
日露戦争の講和で恩を着せた米国は、急激に国力増強した日本に脅威を感じていた。その結果、人種差別丸出しの黄禍論を展開し、二枚舌外交で日本を国際舞台から排除しようとしていた時期に書かれた本。20世紀初頭の国際情勢を世紀末の日米開戦勃発に結び付けたのは時代錯誤の感があるが、米国に対する観測は的を射ている。大正9年に出た本書は、ハワイ近辺で開戦する部分や30万人の在米邦人を収容所にいれるなど数10年後の未来を予見している。米国の冷酷な残虐性を見抜いた樋口も70年間、従属する日本の未来は予見できなかったようだ。2016/01/03

anchic

2
「くにまるジャパン」で紹介されているのを聴いてしまい、どうしても欲しくなって新刊で購入。第一次世界大戦後の大正9年に樋口麗陽によって書かれた空想小説を佐藤優が現代風に改訳している。空想だが、将来の日本の姿(アメリカに宣戦布告し、第二次世界大戦に発展する)をかなり正確に予測しているものだった。もちろん実際の世界大戦の20年前に書かれたものなので多少現実と異なるところはあるが、今読んでも世界各国の外交戦略はあまり変わっていないのが実感できる良著。2014/01/14

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