年報・日本現代史
講和問題とアジア

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  • サイズ A5判/ページ数 258p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784906642908
  • NDC分類 210.76
  • Cコード C1030

出版社内容情報

Ⅰ. 戦後アジア経済と日本の賠償問題 ・・・・・西川 博史
Ⅱ. インドネシアの国家建設と日本の賠償 ・・・倉沢 愛子
Ⅲ. 日本の戦後国際社会への復帰とフィリピン・・・・リカルド・ホセ[訳]中野 聡
Ⅳ. 日本の戦後処理 ―日中・日台関係を中心に― ・・・・殷 燕軍
Ⅴ. 講和と安保を再考する
   ―<吉田神話>からの脱却のために― ・・・・・・三浦 陽一
Ⅵ. 平和条約と戦犯の釈放 ・・・・・・・・・・内海 愛子

●投稿
一九三〇年代初期における輔弼体制再編の動向
   ―天皇権威利用論の展開― ・・・・・・・茶谷 誠一

●現代史の扉
戦後の諸論争と現代史研究 ・・・・・・・・・・荒井 信一
●書評
安田 浩『天皇の政治史―睦仁・嘉仁・裕仁の時代』(青木書店1998年)
升味準之輔『昭和天皇とその時代』(山川出版社1998年)
東野 真『昭和天皇「二つの独白録」』(日本放送出版協会1998年)
                 ・・・・・・・永井 和

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

無識者

14
「いつまで謝ればいいんですか」という問いを聞いたことがある。しかし日本は本当に戦後処理を適正に行ったのだろうか。インドネシアでは役務による賠償によって、当時閉塞的なアジア市場に進出する足掛かりにし、中国では最大の犠牲者数をだしながら25年ほど国交断絶が続く。日中共同声明では日本が戦争にたいして深い責任を痛感することを前提に賠償は放棄したが、賠償の部分を強調するなら同様に戦争責任も強調せねばならない。あと、放棄した賠償はあくまで対国家であり、事後的に発覚した問題の対個人に向けた保障も考えなければならない。2017/07/04

無識者

9
日本が何故アジア諸国とぎくしゃくした状態なのかを知る上で役立つ。倉沢愛子のインドネシアを例にとった戦後処理の問題が印象的だった。(インドネシアに限らず)私の考えとしては戦後処理は国家の中の枠組みではたしかに"国際法上"講和条約によって解決した問題なのかもしれない。でも、国内(例えば琉球・北方民族・原爆被害認定)も含め、現実に被害を受けながらも補償を十分に受けられなかった人達もいるわけだ。当時の政治体制によって起きた過ちを、政府は時代がいくら変わっても繰り返さないように伝え続けるべきだろう。2015/01/25

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