内容説明
ヨーロッパ的な精神と東洋的な精神の諸相を、心理学、精神病理学、哲学、宗教あるいは文化論といったボーダーレスなフィールドにおいて、端整かつ華麗に謳い上げた人間探究の稀有なる記録。
目次
明日が信じられない―幸福の条件
人間とその蔭
極限の孤独
人間学的心理療法における日本的特性―死と少女
都市の死
モイラのくびき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
竹鶴六
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氏の古今東西に関わるそのアフォリズムに対する知を、ただ「知恵」だとか「教養」といって済ましてはならない。人間に対する深い造詣と、愛とがそれに気付かせ、世界に対する果てない憤怒が（氏はそれは間違いだと言うだろう）、それを人間の為に、人間と共に、人間に対して、戦うための武器ならしめたのではないだろうか。氏への興味が尽きない。その果てに見えたものを、そして、残された我々が踏み出すべき一歩を、ぜひ我が身として生きたいものである。2022/01/02
