憎むのでもなく、許すのでもなく―ユダヤ人一斉検挙の夜

個数:

憎むのでもなく、許すのでもなく―ユダヤ人一斉検挙の夜

  • 提携先に3冊在庫がございます。(2024年04月24日 14時02分現在)
    通常、5~7日程度で出荷されます。
    ※納期遅延や、在庫切れで解約させていただく場合もございます。
    ※1回のご注文は10冊までとなります
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【出荷予定日】
    通常、5~7日程度で出荷されます。

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 341p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784905497196
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0011

内容説明

1944年1月、ユダヤ人一斉検挙の犠牲となった6歳の著者は、収容所に送られる直前に脱出する。戦後もまた辛く長かった…。沈黙し続けてきた自らの壮絶な物語を静かに紡ぎ出した1冊。精神科医の立場で、トラウマから逃れる方法も多角的に分析。

目次

第1章 ユダヤ人一斉検挙(逮捕;思い出に意味を与える ほか)
第2章 悲痛な平和(あきらめるために書く;戦後とダンス ほか)
第3章 耐え難い記憶(自己分裂という脅威;思い出の葡萄酒 ほか)
第4章 周囲からの影響(トラウマの物語と文化的背景;現在の光に照らされ、物語が明らかになる ほか)
第5章 凍りついた言葉(過去の経験が、現在のあり方を左右する;へこたれない精神を養う支え ほか)

著者等紹介

シリュルニク,ボリス[シリュルニク,ボリス] [Cyrulnik,Boris]
1937年フランスボルドー生まれ。5歳のときに、ユダヤ人一斉検挙により両親を失う。本人も6歳のときにフランスの警察に逮捕されるが、強制収容所へ移送される寸前のところで逃走する。戦後、経済的に恵まれない環境にもかかわらず、猛勉強の末、パリ大学医学部に進学し精神科医になる。臨床の傍ら、強制収容所から生還した者たちや、途上国の恵まれない子どもたちの支援活動も行う。学術論文以外にも、一般書を多数執筆。フランスではベストセラー作家であり、トラウマ研究の権威である

林昌宏[ハヤシマサヒロ]
1965年生まれ。立命館大学経済学部卒業。翻訳家として多くの話題作を提供(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 3件/全3件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

78
著者は精神科医のボリス・シリュルニク。5歳のときにユダヤ人一斉検挙により両親を失う。6歳のときにフランスの警察に逮捕され、強制収容所に移送される寸前にシナゴーグから脱出し、終戦まで生き延びた。殺されないために姿を隠さなければならなかった子どもだった彼は、「心の奥底にある地下礼拝堂に引きこもる」ことを強いられた。両親と生き別れて、その後知ることになる「煙滅」、トラウマをともなう記憶、それを紡ぐ物語。 「トラウマをともなう記憶には、詳細なイメージが寄せ集まっている。それらのイメージは、不確かな言葉や気持に包2015/11/03

くさてる

18
ナチズム吹き荒れる40年代のパリで両親を失い、自らも6歳で終戦まで様々な隠れ家を転々としながら生きた、精神科医の回想。そしてそれを基にした、幼いころの戦争体験がもたらすトラウマと当時のユダヤ人弾圧の歴史についての考察。何度も繰り返し確認される記憶の曖昧さとその欠落、悲惨な事実を語ることの困難さ、その苦しさ。当時の歴史に詳しくないことと、専門語も頻出するため、最初は読みやすい本ではなかったけれども、進んでいくうちにやめられなくなった。被害者として生きる意味を考えずにいられませんでした。2015/03/21

ケニオミ

17
本書は、私がこれまでに読んできたホロコースト関係の本と少々趣を異にしています。それは、著者自身は収容所に入れられたわけではなく、両親が「煙滅」(この言葉が何度も登場)した6歳からの、愛情を求めながらの逃亡生活を送るという経験によるものです。自分自身がユダヤ人とは何者かも分からないまま、周りからユダヤ人=危険人物として扱われる経験です。その悲惨な経験を不用意に口にするときに起こる周りからの否定的な反応により、正しく説明できるように精神科医になると子供の時に決心する件には、彼のトラウマの大きさを感じました。2014/05/14

たまご

16
著者の,両親が「煙滅」していく中からくも逃げ生き延びた戦時中,真実を受け入れてもらえず自分の中だけで「神殿」という物語を築き上げた戦後,そんな自分と折り合いをつけ,語れるようになるまでの,自己理解の過程が書かれているのだと思いました.戦後50年以上経ってもまだまだ雄弁に語れない気持ち.でも言語の力が自己治癒力=レジリエンスの支えになる.憎むのでもなく,許すのでもなく,過去にとらわれず相対できるよう理解する,そのために精神科医という職業が選ばれたのは必然だったのでしょう.2023/08/02

ののまる

15
ちょうど映画『黄色い星の子供たち』を借りようと思っていた。「戦争中は、命を守るために口に出せないことがある。戦争が終わっても、他人に理解してもらえそうなことしか語れない。傷ついた者を黙らせたのは戦後の文化だったのに、おかしなことに、「心が傷ついた者は何も語らなかった」と非難したのも戦後の文化だった」フランス政府が、ヴィシー政権時にナチスに協力し13152人(子供4115人)のユダヤ人を一斉検挙し収容所へ送り抹殺した「冬期競輪場事件」(生存者はたった25人)を認めたのは1995年、戦後50年黙殺してきた。2016/07/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/7997384
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。