内容説明
気鋭の研究者が多角的に論じる。内奏、戦後巡幸、皇室外交、ミッチー・ブーム…皇族、宮内庁、マスメディア…私たちにとって天皇制とは何か。
目次
総論 象徴天皇制・天皇像研究のあゆみと課題
第1章 昭和天皇の象徴天皇制認識
第2章 象徴天皇制における行幸―昭和天皇「戦後巡幸」論
第3章 イギリスから見た戦後天皇制
第4章 佐藤栄作内閣期の昭和天皇「皇室外交」―一九七一年訪欧の政策決定過程を中心に
第5章 戦後皇族論―象徴天皇の補完者としての弟宮
第6章 マスメディアにおける天皇・皇族写真―取材許可をめぐる宮内庁・マスメディア間の力学に焦点をあてて
第7章 ミッチー・ブーム、その後
著者等紹介
河西秀哉[カワニシヒデヤ]
1977年生まれ。神戸女学院大学文学部総合文化学科専任講師。名古屋大学大学院文学研究科博士課程後期修了、博士(歴史学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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秋津
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「統治者」から「象徴」へと変容した天皇制が戦後日本社会にとってどのような位置付けを占めているのかについて。内奏、外遊、行幸などに観られる政治と象徴天皇の関わり、「ミッチー・ブーム」に代表される天皇のイメージを巡る(決して一方的でない)宮内庁、マスコミの思惑と行動、そして国民の受容など、「戦前ー戦後」を経て変わらないもの、変わったものを様々な観点から考察されています。個人的にはイギリスの日本国憲法の評価についての論文が面白かったです。巻末のコラムも簡潔に今後の課題が述べられていて勉強になったなと。2017/11/05
Y_Kuroyanagi
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20131119ー201312222013/12/22