内容説明
世界はみんなしたたか、ことばの力で生き抜くために「言力政治」「言語戦略」の必要性を訴える。
目次
第1部 イングリック(国際英語)のすすめ(金力政治から言力政治へ;英語の怖さを知らない日本人;言語はどのように国際語となるか;日本人には英語はいらない!;英語を学ぶ資格ありますか―英語学習者のための国際常識 ほか)
第2部 あなたは英語で戦えますか(国際英語とは自分英語である;参考資料 Mirage Effect and Xenophygia―蜃気楼効果と外国人忌避症;本名信行・スーパー解説 英語が国際言語であるとはどういうことか)
著者等紹介
鈴木孝夫[スズキタカオ]
1926年東京生まれ。慶應義塾大学名誉教授。専門は言語社会学、文化意味論、外国語教育等。慶應義塾大学医学部予科、同大学文学部英文科卒業。慶應義塾大学教授、イリノイ大学、イェール大学教授、フランス高等社会科学研究院客員教授等を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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koheinet608
6
もし、本当に日本人に英語が必要なら、 書店に英語が並んでいるはずだし、 図書館にも洋書が沢山ある。 近くの地区最大の図書館、蔵書数60万冊で外国語・洋書は300冊、0.05%。99.95%は日本語である、これは1000人いたら、「本当に外国語を必要としている人は5人ぐらい」だと言っている。 そういう状況なのに、今では小学生から英語を勉強させられている。本当に可哀想だと思う。大学受験に必要とされているからだろうが、小中高で読む、話す、聞く英語の量は、ペーパーバック一冊にも遥かに満たない。2021/01/05
壱萬弐仟縁
6
縦書きの本かと思いきや、後ろからは第二部の横書きがあるではないか! ニクイ構成。第2章は「蜃気楼効果と外国人忌避症」が英語と和文双方で書かれている(32頁~)。1986年5月14日のご講演録とのこと。日本人は近代のきわめて短い鎖国の期間は別として、国際化の第二の道(自己植民地化)を辿ったが、今や第三の道に切り替える必要がある(37頁)。この指摘は、今でも顧みられていいと思った。鈴木先生の造語Xenophygiaは、外国人にはできるだけ接触したくない、消極的で内向きな日本人の国民性のようだ(51頁)。今は?2013/06/07
Caz
2
読みにくかったので、かなりとばしとばしで読みましたが、現状の正しい英米英語にこだわる英語教育に反論し、「自分英語」Englicを使えるようにすべき、という作者のやや極端な意気込みはなんとなくわかった。 共感したのは、伝えることのない人間に英語は不必要。専門分野ありきの英語、外国語こそ意味があるということ。そして、「ワシの英語がわからんて?」という強気な姿勢でいけということ。2012/01/06
kozawa
1
ネタのつもりで読んだんですが。まぁ、共感する部分はそれなりにはありましたが、提案がいちいちアレで…。まぁ、ネタとして読んだのだから文句を言ってはいけない。2001年に出た『英語はいらない!?』を増補改訂。本名信行さん解説なんですか。まぁ、これはごちそうさまでしたというべきでしょうか。2012/01/06