内容説明
原発問題や生活保護法改悪に象徴される命を踏みにじる動きに怒り、抵抗してきた3年間。
目次
第1章 3・11からの日々(脱原発デモと20ミリシーベルト撤回集会;6月11日、新宿が「タハリール広場」に! ほか)
第2章 紫陽花革命の奇跡(シカゴで迎えた3・11一周年;42年ぶりの「原発ゼロ」と、連合赤軍事件40年 ほか)
第3章 政権交代で進む弱者の切り捨て(「サンタクロースをつかまえて」;東京都知事選 ほか)
第4章 格差社会と「荒廃」(ある家族の「復興」、そして参院選;3年前の夏、大阪二児置き去り死事件 ほか)
著者等紹介
雨宮処凛[アマミヤカリン]
1975年、北海道生まれ。作家・活動家。2000年、自伝的エッセイ『生き地獄天国』(太田出版/ちくま文庫)でデビュー。以来、「生きづらさ」についての著作を発表する一方、イラクや北朝鮮への渡航を重ねる。06年からは新自由主義のもと、不安定さを強いられる人々「プレカリアート」問題に取り組み、取材、執筆、運動中。メディアなどでも積極的に発言。3・11以降は脱原発運動にも取り組む。07年に出版した『生きさせろ!難民化する若者たち』(太田出版/ちくま文庫)はJCJ賞(日本ジャーナリスト会議賞)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なゆ
46
新聞などで見る雨宮さんの格差社会や反原発デモ関連の文章が、わかりやすい言葉で読みやすい印象だったので、もう少し深く読んでみようかと。主に反原発関連のイベントやデモに参加しての手ごたえのようなものが書かれてるが、世論には関係なくこの国は動いてるとしか思えない今、この頃はそうだったのかと思うばかり。〝諦めることが常態に〟にはなりたくないけれど。ヘイトスピーチやバイトテロの根っこには、格差社会からの心の荒廃があるのではという話や、なぜ日本では若者のデモが起きないのかという話には興味深く読んだ。2014/08/14
くぅ
16
う〜ん。。タイトルと前書きと目次のトピックで借りてみたんだけど、私が読みたかった中身ではない。なんでしょうね?活動報告的な?感じ。事実の羅列と活動に参加したときの伝聞とか。活動そのものや思想はね、否定するようなアレじゃないと思うけどね、こうして本にしたときに読み手には半分の半分も伝わらない感じがして。なんでしょうね?やってることは違うかもだけど、この本だと薄く感じちゃいますよー(-ω-;)的なね。残念。2014/07/06
みつか
7
知っていた事、はじめて学んだ事、この国で虐げられ、苦しみ、死んでいく命を見過ごせません。ごく一部の資本家・資産家に富が集中してゆく新自由主義を野放しにしておいていいのでしょうか? モウレツにデモ参加に繰り出したくなる1冊!2019/05/07
しゅんぺい(笑)
4
タイトルから、雨宮さんの気持ちがこもってる。 どれだけ社会の潮流が、いわゆる「弱者のため」でなくなってしまってきているか、そのことに対する筆者の違和感を込めた呪詛のような本。 どうして、雨宮さんはこんなにもひとのためにがんばってるんかなぁ。どこにでもいるひとであるようで、このひとが持ってる鋭い感性がすごく好きです。2014/09/03
二階堂聖
4
2011年の夏からの雑誌連載をまとめた書籍ということで、原発のことが中心。読んでいると、つくづく原発に賛成するという選択がないことがわかる。原発関係以外ももろもろあり。 筆者はデモに参加する日々を送っていて、それに関してはちょっと違うんではないかと思うところがなくもなかったが、勉強して、行動することの重要さは伝わる。格差が広がり、みんなが自分のことしか考える余裕がなくなる社会にならないことを願う。 『あまり知られていないことだが、この国で起きる殺人事件の約半数は「家族間」で起きている。(P221)』2014/07/22