猫はしっぽでしゃべる

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  • サイズ 46判/ページ数 187p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784904292808
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

熊本の“小さくて不便な本屋”橙書店。看板猫と共に日々店に立ち、人と人、人と本とをつないできた店主による本と猫と記憶にまつわる初めてのエッセイ集。

目次

小さな本屋が町にあるということ
蛇口と涙腺
丁度読みたかった本
路地裏の猫
団地
遠くへ行く
被災地とことば
坂口恭平について
酔っぱらったいきおいで詩を買う
写っていないもの〔ほか〕

著者等紹介

田尻久子[タジリヒサコ]
1969年熊本県生まれ。橙書店・オレンジ店主。『アルテリ』責任編集者。会社勤めを経て、2001年喫茶店orangeを、2008年橙書店を開店。2016年熊本発の文芸誌『アルテリ』を創刊。2017年第39回サントリー地域文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

テーブルジョークの得意な寺

80
熊本の橙書店の主・田尻久子さんのエッセイ集。これが第1作になるそうだが、本書の前に熊本で渡辺京二さん達と文芸誌『アルテリ』を出版している事で、39回サントリー地域文化賞を受賞している。なので伊藤比呂美・川内倫子・坂口恭平・渡辺京二による『田尻久子さんに寄せて』という小冊子が付いている。このエッセイでは多くの本が登場していて、巻末の書籍リスト(文中に登場したもの)には47冊が並んでいる。この田尻さんが薦める本はどれも読みたくなる。田尻さんが何度でも読める本、弱者の為の本を大切に思っているからだろう。好著。2020/11/16

けんとまん1007

60
穏やかな文章で綴られている日常。読んでいて、心地よい。しかし、単に、心地よいだけではないものがある。本を通して、一つの空間を感じ取れる。風景も眼に見えてくるようだ。小さな本屋を営みながら、田尻さんと、そこに集う人たちの息遣いが聴こえてくるよう。一つ一つの出会いや、瞬間、過ごす時間を大切にしているのが、とてもよく伝わってくる。2023/08/23

ぶんこ

42
猫好きなのですが、4匹の猫を飼われていて、白猫の白玉をお店に連れてきていたというところだけ書かれたいてちょっと残念。本好きの憧れ「喫茶店の片隅に好きな本だけを並べたブックカフェの店主」の久子さん。憧れではあるものの、人見知り、しかも本を喫茶店では読めないタチ?なので、無理。久子さんも人見知りとのことですが、多くの常連さんがいらして、いきいきとした日々をおくられています。ある人が知り合いに教えてもらって橙書店に行ったけれど、怖かったと。多分私が行っても同じ感想になりそう。たくさんの本を予約候補に入れました。2023/11/17

Maki

34
熊本にある橙書店を営む田尻さんの著書。一年ほど前に博多の猫本専門書店 書肆吾輩堂で表紙の猫の絵を描いた坂本千明さんの原画展にて購入した。どちらも素敵な書店です。九州に来られた際は是非お立ち寄りください。てゆうか、この本、田尻さんの言葉、早春の早朝のように凛と 夕暮れに灯りが点るように優しく こころに沁みわたっていきます。「言葉は、人をうっとりさせたり、ほろっとさせたり、ときに刃となって刺したりする。だから、言葉を信頼しすぎてはいけないと自分に言い聞かせる。そうかと思えば、信頼しきって手渡すこともある。」2020/05/20

阿部義彦

30
私のお気に入りのナナロク社からの新刊です。熊本で本屋とギャラリーと喫茶店が一体となった小さなお店を構える橙書店オレンジの店主、田尻久子さんのエッセイ集です。看板猫の白玉ちゃんが表紙です。田尻さんの事を再確認するために、既読の洋泉社「本の時間を届けます」を引っ張り出して予習もしました。あの熊本の文芸誌「アルテリ」の責任編集者でそれでサントリー地域文化賞も受賞されました。「一冊づつ一人で選書しているし、新刊にも対応出来ない不便な本屋だ。でも大切に扱えない本は置けないし薦められないのでしょうがない。」良い本です2018/06/10

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