内容説明
文字をよみかきできないひとびとにとって、文字はどのようにせまってくるものなのか?「識字」「非識字」のなにが問題であり、なにをするべきなのか。識字問題の解決のために、ほんとうに必要なことはなにか。
目次
第1章 日本の識字運動再考
第2章 均質な文字社会という神話―識字率から読書権へ
第3章 てがき文字へのまなざし―文字とからだの多様性をめぐって
第4章 識字率の神話―「日本人の読み書き能力調査」(一九四八)の再検証
第5章 近世後期における読み書き能力の効用―手習塾分析を通して
第6章 識字は個人の責任か?―識字運動でかたられてきたこと、かたられてこなかったこと
第7章 識字問題の障害学―識字活動と公共図書館をむすぶ
第8章 識字のユニバーサルデザイン
第9章 識字の社会言語学をよむ―あとがきにかえて