内容説明
「包摂」がはらんでしまう「排除」を鋭く射抜く注目の論考!戦後の学歴社会的価値体系と、かつてマイノリティの生活世界に息づいていたそれらを相対化するオルタナティヴ。その葛藤と相剋の歴史を跡付け、歴史的眺望をはじめから欠いているかのような現状の研究のありかたに一石を投じる。
目次
戦後日本社会と“包摂”への視座
第1部 “包摂”のフロンティア―在日朝鮮人教育を通して(「包摂=教育の語り」の成立;「包摂=教育の語り」の展開;「包摂=教育の語り」の前史;マイノリティ教育の「語り」に走る断層)
第2部 “包摂”の古層―高知県の「福祉教員」の事例を手がかりに(“社会”と教壇のはざまに立つ人びと;三つの実践記録を結ぶもの・隔てるもの;紙の世界の向こうを張ろうとする“声”をきく;戦後初期同和教育におけるハイブリディティ)
終章にかえて
著者等紹介
倉石一郎[クライシイチロウ]
東京外国語大学大学院総合国際学研究院准教授。1970年兵庫県生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。同博士。東京外国語大学外国語学部助教授、ウィスコンシン州立大学マディソン校客員研究員をへて現職。専攻は教育社会学(とりわけマイノリティ教育論)、質的社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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