内容説明
“べてるの家”の街の、看護師たち!「ベてる流」や「川村流」の精神保健福祉の影響はどのように現れるのか?ほとんど紹介されてこなかった浦河日赤精神科病棟の看護師たちの日々の取り組みを詳細に追う。人と人との根源的なかかわり合いの態度を基底に置きながら、精神障害をもつ人へのかかわりとしての看護師の実践を、また地域で生活する住民の付き合いの技法を、具体的な「ケア」の現れをめぐって考察する。精神科病棟の日常的な看護実践と地域住民の日常的な生活の営みの中から、精神障害者をとりまく「できごと」を紹介し、それ自体が人と人との関係を基盤となる共同性として見えてくることを解き明かす。
目次
ケアと共同性の人類学的接近のために
第1部 浦河精神保健福祉の取り組みと“浦河べてるの家”(精神保健福祉におけるモデルを超えて;浦河町と“浦河べてるの家”)
第2部 「顔の見える看護」―浦河赤十字病院精神科病棟を中心に(病棟の民族誌に向けて―「ごく普通の人と人との関係」を基底として;精神科看護はいかに構成されるか―「看護師になる」ということ ほか)
第3部 「巻き込む/巻き込まれる」という“つながり”―病棟から地域へ(「応援している」という実践;「商売」をめぐる住民の“べてる”との付き合いの技法 ほか)
ケアという共同性
著者等紹介
浮ヶ谷幸代[ウキガヤサチヨ]
1953年群馬県に生まれる。1975年富山大学薬学部卒業。1997年埼玉大学大学院文化科学研究科修士課程修了(文学修士)。2000年千葉大学大学院社会文化科学研究科博士課程修了。2001年博士(学術)。2003年から千葉大学、立教大学、武蔵大学、自治医科大学、埼玉医科大学ほか非常勤講師、千葉大学21世紀COEプログラム「日本文化型看護学の創出・国際発信拠点」共同研究員、国立歴史民俗博物館共同研究員を経て、相模女子大学人間社会学部教授。専攻、医療人類学・文化人類学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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