別冊大澤真幸THINKING O
3・11後の思想家25

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  • サイズ B6判/ページ数 349p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784903500676
  • NDC分類 102.8
  • Cコード C0036

内容説明

ウルリッヒ・ベック、レベッカ・ソルニットからカント、ハイデガー、ロールズ、アガンベン、そして網野善彦、見田宗介、柄谷行人まで、いま・これから読むべき思想家。

目次

ジャン=ジャック・ルソー―「市民」であるとはどういうことか?
イマヌエル・カント―「小さきもの」の定言命法
ウラジーミル・イリイチ・レーニン―電気の誕生とカーニヴァル
マルセル・モース―挑戦としての贈与
九鬼周造―偶然性と共に生きる
マルティン・ハイデガー―地球に人殺しではなく詩人として住むために
ギュンター・アンデルス―「時代おくれの人間」として在ることとは
ハンス・ヨナス―震災以後の社会で果たすべき「責任」とは
ハンナ・アーレント―政治と生命/生活の再定義にむけて
レイチェル・カーソン―「べつの道」の可能性〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ハチアカデミー

9
B 3.11後の社会で哲学を、思想をどのように読み替えることができるのかを考察した論集。ルソー、カント、ハイデガーといった哲学の大御所から、ベック、ソルニットなど、震災後に多く読まれた人物まで扱う。個人的には、九鬼周造の「偶然」によって世界は成り立つという視点に強く惹かれた。「私たちの生が偶然に満ちており、この世界は異なる姿でもありえた」と考えることで「「他者」の運命を共有することもできる」。その境界が曖昧になりすぎると精神医学的に問題となるが、絶対的に己とは異なる「他者」と共生するには有効な視点である。2012/03/30

遠山太郎

3
1)p7凡庸な解釈は、むしろ、真実を隠蔽するのである。/モースの贈与論の結論※から導いた文が興味深い。モースの普遍的な3つの義務ー贈る義務、受け取る義務、返礼する義務ーを、エナフが掘り下げて、すべての社会に共通する岩盤に到達したとする。◇贈与は自分の一部を与えるということであり、自分の一部を担保として相手の手中に預ける危険を冒すことだ。こうした身を賭した挑戦によって、相手に気前の良さ競争への挑発が始まる。なぜなら,※贈与論p260-261,「返礼なき贈与はそれを受け取った者を貶める。お返しするつもりがない2013/09/14

おびゃら

0
アンナ・カレーニナの原則 幸福な家庭はどれも似たようなものだが、不幸な家庭はいずれもそれぞれに不幸なものである。物事はたいていの場合、失敗の原因となりうるいくつもの要素を回避できて初めて成功する 背負いきれないリスクを抱える中で、私たちが何に対してどのような責任を持ち、何をどのように選択していくのか 「豊かさ」のイメージが「貧しい」ところに地方の抱える問題の深刻さが象徴されている 神を参照しなければ、私たちは善悪の問題を単なる好み、テイストの問題へと還元してしまうだろう。売り家と唐様で書く三代目2017/05/26

buna

0
今ひとつな読み応えなのは僕が頭が悪いからかと。2013/11/11

shimojik

0
東北での震災を受けて喚起された思弁群を、往年の思想家にひっかけて学問的にまとめたという体裁の書。「3.11」と日付でパッケージングして、テロや戦争と並列で災害を過去のものにしようとする編集的な態度に疑問があって、冷めて読んでしまった。この本を読んで、新たな思想を紡ぐ若者は出てくるのだろうか。読んでなんとなくの徒労感があった。まだ困惑のなかにいるだけならよいのだが。2012/04/15

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