内容説明
2011年3月11日に起きた東日本大地震と福島原発の崩壊事件(「3・11」)は、歴史学に根本的な転換を求めている。戦後派第一世代の歴史研究者が、その狭い専門の枠を突き破って、「3・11」が歴史学にもたらした新たな挑戦を確認し、それにいくらかでも応えようとした試み。
目次
第1部 「3・11」がわれわれに問うもの(「科学主義」と「戦後歴史学」―一つの自省;科学・技術・国家・資本の相互関係―小谷氏の議論に疑義あり;「3・11」と大学教育)
第2部 国際政治と原子力発電(原子力発電の導入と日米関係;日本における原発問題の時期区分;イギリスにおける原子力発電の展開;ソ連の原爆開発と原子力産業の成立;中国の経済・環境問題と原発政策;ベトナムの原発建設計画と日本)
第3部 人類と“いのち”の現在(人類と地球環境―「持続可能な開発」から;“いのち”の知;生殖補助医療と家族関係)
第4部 年表で読む「核と原発」(核開発の歩みと原発「安全神話」―国際政治との関連から;原子力発電所建設との闘い―立地反対運動と原発訴訟)
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