内容説明
従来の訳では「妖精」とされてきたエアリエルは、妖精ではなかった。新訳で明らかになるシェイクスピアによる、フェアリー(妖精)とスピリット(精霊)の違い。妖精学の第一人者ならではの、妖精の視点とエリザベス朝時代の価値観からとらえなおした完全訳をここに。アーサー・ラッカムの挿絵が美しくも妖しい世界へと誘う、井村君江渾身の『テンペスト』決定版。
著者等紹介
シェイクスピア,ウィリアム[シェイクスピア,ウィリアム] [Shakespeare,William]
英国の劇作家であり詩人。エリザベス朝演劇を代表する作家。卓越した人間観察眼と内面の心理描写により、最も優れた英文学の作家とも言われ、膨大な著作は、初期近代英語の実態を知る上で貴重な言語学的資料となっている。生まれはイングランド地方ストラトフォード・アポン・エイヴォンで、1592年には新進の劇作家として活躍した。1612年頃に引退するまでの約20年間に、四大悲劇「ハムレット」「マクベス」「オセロ」「リア王」をはじめ、多くの傑作を残した。1616年4月23日、52歳で死去
ラッカム,アーサー[ラッカム,アーサー] [Rackham,Arthur]
1867‐1939。ロンドンに生まれる。18歳からウェストミンスター火災保険会社に勤めるかたわら、1884年に夜学のランベス美術学校に入学し、絵入り雑誌にスケッチを寄稿。1892年、25歳のときに退職し、その後『ウェストミンスター・ガゼット』紙や『ペル・メル・ガゼット』紙の挿絵画家として活躍する。1906年にミラノの国際美術展で金賞、1911年のバルセロナの国際美術展でも金賞を受賞。1939年、リンプスフィールドの自宅で死去した
井村君江[イムラキミエ]
うつのみや妖精ミュージアム名誉館長。福島県妖精美術館館長。1965年東京大学大学院比較文学比較文化博士課程修了。ケンブリッジ大学、オックスフォード大学客員教授。イギリス・フォークロア学会終身会員。明星大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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