感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
29
サブカルを中心にした社会反映論ですが、本当は東浩紀『一般意志2.0』への批判です。テクノロジーによる情報の集約が理性的な判断に帰結するのではなく、集合知がつくり出した本人は到底信じられない内容の絶対的な他者性を帯びたものとして立ち現れてくるという「政」=「聖」の寓意は、ご宣託にみられる古今から変わらない人間の宿痾に他ならない。しかし著者も、ポスト近代の群れの思想は実践してみると上手くいかないため、個人の成熟から立ち上がる公共性による熟議を通じた民主主義を目指すという当たり前の結論に行きつくしかありません。2020/04/25
yamikin
3
twitterを中心としたネット上の論争とゲンロンやPLANETS系の言説に多少触れていることが本書を楽しく読むための前提です。こうした「チャラい」言説を、ちゃんとした思想史上に位置づけるとどのようになるかを丁寧に解説してくれています。一般意志2.0はちょっとムリあるよねとか、AKBを語ることが公共性を生むとか、ちょっと調子乗りすぎじゃない?っていうのをすごーく冷静に突っ込んでくれています。こういう視座ってホントにホントに大事だといつも思います。学問(的な語り)を、簡単に現実に持ち込むな、ということですね2013/10/24
とみた
1
一般意志2.0批判、『AKB48白熱論争』批判などあり。面倒なこと抜きに政治は行えないと語っているかのようで至極真っ当な感じでした。2014/03/26
田畑
1
一般意志2.0批判が見所2014/02/17
であげるべ
0
哲学せねば。真面目な意味で。2013/10/07
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- 和書
- 漢文の語法 角川小辞典