内容説明
これまでしばしば叫ばれ続けてきた“ドル危機”。米国の経常収支赤字膨張がその根拠とされた。しかし実際にその“危機”を目撃した人がいるのだろうか?“ドル危機”という名の妖怪を退治する旅への誘い。それが本書の主題である。“根拠なき熱狂”、“謎”など、多くの名言を残したグリーンスパン(前FRB議長)。“ドルの守護神”の言動を丹念に追いながら、“ドル危機”が起こらない“謎”を解き明かし、軽妙なる洒落を支えつつ、グローバリズムを牽引する米国経済にとって“ドル危機”は“根拠なき熱狂”にすぎないことを論証する。
目次
第1章 グリーンスパンFRB議長への洗礼
第2章 米国の経常収支赤字化と対外債務の関係
第3章 「ドル危機」を蜃気楼と化す米国経済の実力
第4章 「拡大する世界的不均衡」
第5章 「ドル危機」の大いなる幻影
第6章 フレンチ風の「ドル危機」説の味付け
第7章 橋本元首相の発言の「謎」
第8章 グリーンスパンの名言抄録
最終章 ドル危機の幻影
著者等紹介
米倉茂[ヨネクラシゲル]
昭和25年鹿児島生まれ。昭和58年東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。昭和62年佐賀大学経済学部助教授。平成10年同学部教授。経済学博士(東京大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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