NO FUTURE―イタリア・アウトノミア運動史

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  • サイズ B6判/ページ数 422p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784903127125
  • NDC分類 309.023
  • Cコード C0010

内容説明

「アウトノミア運動」とは何だった/何であるのか?1977年―すべての転回が起こった年!イタリアでは、労働を人生のすべてとは考えない若者たちによる、激しい異義申し立て運動が爆発した。77年の数々の反乱が今日の私たちに宛てて発信していた、革新的・破壊的なメッセージを、メディア・アクティヴィストであるビフォが描きだす。

目次

二つの派
文化の伝達
残余となった具体的なもの
「革命は終わりぼくたちは勝利した」
技術の問いについて
人類学的カテゴリーとしての労働
創造的運動と生産的労働
弱い思想と精神の生態学
無垢の思想のために
世界じゅうのひきこもりたちよ団結せよ(日本の読者へ)
もうひとつのオペライズモ フランコ・ベラルディの場合―1963年から1972年まで
フランコ・ベラルディ(ビフォ)へのインタヴュー―1973年から2008年まで
イタリア、1977年以後

著者等紹介

ベラルディ(ビフォ),フランコ[ベラルディビフォ,フランコ][Berardi(Bifo),Franco]
1949年、イタリアのボローニャで生まれる。雑誌『ア/トラヴェルソ』の創刊、自由ラジオ「ラディオ・アリーチェ」を開局するなど、70年代のイタリア・アウトノミア運動の中心で活動する。77年の政治的弾圧によりフランスへ逃れ、その後ニューヨークにわたりサイバーパンクの潮流にかかわる。85年にイタリアに帰国後、インターネットをはじめとする新たなメディアを使ったネットワークの構築にとりくみ、メディア・アクティヴィストとして活動の領域を広げていく

廣瀬純[ヒロセジュン]
1971年生、龍谷大学経営学部教員、映画批評誌『VERTIGO』(Nouvelles ´Editions Lignes)編集委員

北川眞也[キタガワシンヤ]
1979年生、大阪市立大学都市研究プラザG‐COE特別研究員(博士研究員)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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踊る猫

21
二十世紀のことを書いているから、今読む価値はないって? とんでもない! 労働者がどんどんプレカリアート化して行く最中、革命のひとつも起こりそうにない日本で今読むとイタリアが如何に進んでいたか(あるいは逆に、今の日本がどれだけ進んでいるか)が分かる。マルクスやドゥルーズを齧ってないと難しい場所はあるけれど、我慢して読むと 68 年と 77 年にパンク・ロックを BGM に動いたイタリアの政治とアクティヴィストの運動の軌跡が生々しく読み取れて、なかなか興味深い。日本の引きこもりに関しても触れておりそこも面白い2018/03/29

Mt. G

0
1977年、「この年に、ひとつの世紀の歴史が円熟期に達した。工業資本主義と労働者の闘争の世紀、政治的責任と大規模な大衆組織の世紀が円熟期に達したのである。しかしそれと同時に、いくつかのことが視界のなかに飛び込んでくるようになった年でもあった。ポスト工業時代のはじまり、マイクロエレクトロニクス革命、ネットワークという原理、水平型コミュニケーションの動作主の増殖、そしてそれらゆえの、組織に基づいた政治の溶解、国民国家や大衆政党の危機といったことだ。」p122016/06/26

工藤 杳

0
逆側から読んだ方が概略をつかめて、すんなり読めるかもしれない。それにしても、イタリアの憲法は第一条で「労働に基づく民主的共和国」を謳っているのね。労働のことが国家の一大事になるのも当然だ。2019/02/17

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