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内容説明
図書館員として長年「図書館や資料を利用したくても利用できない人に対するサービス」に取り組んできた著者が、今まで出会ってきた読者たちとのエピソードから、「図書館とは」「人間にとって読書とは」を問いかける。
目次
第1章 人はなぜ本を読むのか
第2章 手で読み、耳で見る
第3章 点字と拡大のはざまで
第4章 遠い記憶を呼びさますもの
第5章 楽しめる本に出会えるように
第6章 おはなしをからだで体験する子どもたち
第7章 かいじゅうたちのいるところ
第8章 塀の中の写真集
第9章 読むこと、そして書くこと
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちいさな図書館
12
障害者サービス、というと具体的な障害を持つ人のためのサービスというように考えがちだけれど、「図書館利用に障害がある人のためのサービス」ともっと広く捉えることで、やれることがもっと広がっていくと感じた。子どもたちへのサービスにも、この視点は必要だ。「1人で図書館を使いこなせない」という状態のすべての人に対して、ひとりひとりどうしたら使いやすくなるかを考え、経験を積み重ねていきたいと思う。2014/08/18
ぼんくら
12
墨田区立図書館で障害者サービスを担当してきた山内さんのさまざまな出会いと実践の記録。公共図書館は地域に生活するすべての人に開かれている、ということを本当に実践してる図書館があることに驚く。いや、驚くのが間違いなのだろうけど、地元の図書館ではありえないサービス。障害者それぞれのニーズにあわせてサービスを提供していく図書館の対応はすばらしい。全国すべての図書館がこうなってほしいです。2013/02/15
まり子
3
図書館に関する作文を書くうえで参考にするために0門の棚から借りてきました。作文書き終えたけど、内容が興味深くて最後まで読みました。墨田区の図書館で障害者サービスを担当されている山内薫先生のこれまでの活動が書かれています。専門的な言葉はほとんどなく読みやすかったです。図書館が好きな人またはヘビーユーザーの方にぜひ読んでほしいと思います。私は図書館がさらに好きになりました。2016/06/20
さきぼん
3
今まで司書という仕事は図書館に来る人を相手に本の世界を広げる仕事だと思っていましたが、それだけではなく、来ない人、来れない人にも本の世界に誘う大切な仕事なのですね。私も色々な人を本の世界に引きずり込めるような人になりたいです。2016/05/24
壱
3
「公共図書館は地域に生活するすべての人に開かれている。」この、「すべての人」って、どんな人?まずはそこから、世界が広がっていった。最も驚いたのが、著者である山内さんのフットワークの軽さ・繋げる力。きっと優秀な方だと思うが、それでも気の遠くなるような試行錯誤を繰り返されたことと思う。それも、上記の一文を図書館員として守るため。見習いたいと思う。2013/01/15