壁の遊び人=左官・久住章の仕事

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  • サイズ B6判/ページ数 208p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784902163131
  • NDC分類 525.58
  • Cコード C0052

内容説明

土を練り鏝一つで壁を仕上げる。身体と道具が溶けあった“左官・久住章”の一振りの流れにその姿を果てなく写し続ける土の面。閃きと業のカオス。“カリスマ左官”と呼ばれ続ける久住章の鏝が語る、意・匠・の・連・環。

目次

1 菓子問屋の見習いから左官の道へ
2 新しい技術への挑戦
3 アーヘン工科大学の講師となる
4 土佐漆喰を駆使した徳田邸
5 拡大する仕事
6 左官という仕事

著者等紹介

久住章[クスミアキラ]
昭和23(1948)年、兵庫県淡路島生まれ。一八歳で長兄について左官の修業を始め、京都の数寄屋左官卯田惣二氏に弟子入りして聚楽壁を習う。かたわら左官組合から呼ばれるまま、講師として全国を巡る。三三歳のころ、業界誌『左官教室』の編集者小林澄夫氏と出会い、東京の若手建築家らを紹介される。建築家と組むことで、これまでに培った数々の技術が開花することになった。三六歳のとき、ドイツ、アーヘン工科大学の教授を紹介されたのを機に、アーヘン工科大学の夏期講師となる。以後、世界各地を訪れ、土壁の建築を見て歩く。そうした経験に裏付けられた技術と独特の新しい感性で多くの建築を手掛け、近年「カリスマ左官」と呼ばれている。これまでの業績に対して、1984年兵庫県技能顕功賞、95年には早稲田大学の学生に造らせたゲストハウスで吉岡賞、さらに99年、日本建築学会文化賞を受賞している。軽装で全国の現場を飛び回り、新しい夢の実現に邁進する現在である
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感想・レビュー

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ムカルナス

8
土壁や漆喰壁、鏝絵などの職人という左官のイメージが覆された本だった。土の壁を塗る作業は世界中にあるが材料となる土や砂や石灰や糊の種類は様々で塗り方によっても全然違うものになるらしい。久住章氏は生来の好奇心、遊び心で世界中を回り習得した技術で常に新しいものを生み出し続ける。納得のいく壁を作るためには材料の配合や作業手順のテストを数か月、数年続けることも厭わない。採算は度外視。氏の「伝統というのは革新の連続の延長線上にいまある」という言葉に、伝統を守るとは何かということを考えさせられた。2020/06/08

tegege

0
テクニックよりアイディアの宝庫。追求するとは、実験するとは、のイマジネーションを刺激する本。2011/05/03

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