内容説明
版画、油彩、写真、フォトグラム、コラージュ、装幀、字体、そして詩…。軍靴とどろくなかでも洒落た試みをつづけた抽象の先駆者は、ひとりひそかに「文明の旗」をなびかせていた。いまも色あせず、生命体としての表現でありつづける作品群と、時代を通してつづられた「温和な革新者」の初の評伝。
目次
「自分の死貌」
第1章(夢二学校;『月映』の仲間;版画の青春;『マヴォ』と『風』)
第2章(装本家の誕生;「人体考察」;『海の童話』;日本版画協会と『新版画』)
第3章(光の造形;形態の研究;美しい本;「變體活字」の時代)
第4章(『博物志』の周辺;「避難所」づくり;木版を彫らぬ技術;アメリカ人コレクター;『日本の憂愁』)
著者等紹介
池内紀[イケウチオサム]
1940年、兵庫県姫路市生まれ。ドイツ文学者。エッセイスト。主な著訳書に『諷刺の文学』(亀井勝一郎賞)、『海山のあいだ』(講談社エッセイ賞)、『ゲーテさんこんばんは』(桑原武夫学芸賞)、ゲーテ『ファウスト』(毎日出版文化賞)、『カフカ小説全集』(日本翻訳文化賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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