内容説明
27歳で失明した女性が、子育てをするために犬嫌いを克服して盲導犬とパートナーを組む決心をしました。彼女は盲目の夫と手を取り合いながら、盲導犬のベルナといっしょに子供の成長を見守りつづけていきます。しかし、ベルナもやがて目が見えなくなり、別れのときが近づいてきました。ベルナの最期を看取るまで、13年間にわたる家族の強い絆の中で育まれた、犬と人間の愛の物語。
目次
プロローグ お母さんになりたいな
1章 心を通わせて
2章 初めての町で
3章 赤ちゃん誕生
4 みんな家族
5章 二人はきょうだい
6章 老いていく日々
7章 ベルナの“反乱”
8章 さようなら、ベルナ
著者等紹介
郡司ななえ[グンジナナエ]
新潟県高田市(現・上越市)生まれ。ベルナの晩年から『盲導犬のお話の会』を開始。現在は、3代目のペリラといっしょに幼稚園や小中学校、大学などさまざまな場で「共に生きる社会とは何か?」をテーマに感動を与えつづけている。その『盲導犬のお話の会』は、現在通算684回を達成。日本文芸家協会会員
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Rosemary*
9
お彼岸で、お空の星となった、愛犬(Gレトリバー)を偲び再読。老犬となったベルナちゃんとダブってしまって、涙がとまりませんでした。盲導犬が、まだまだ認知されていない頃、様々なご苦労があった事と思います。沢山の方に知ってもらいたいな♡2013/09/25
karipo
4
2013-1 再読。二回目だし、もう話が大体分かっていたけれど、やっぱり感動するのは同じだった。 次、また再読した時もジーンときちゃいそう。まだ世間に「盲導犬」というものが知られていなかった時代、郡司ななえさんとベルナの二人は、数々の勇気、知恵、そして盲導犬の存在を私達に教えてくれたと思う。今、デパートや店に盲導犬など、障害のある人を助ける犬が入れるようになったのは、この二人のおかげかも?2013/01/07
ゆにす
4
今では盲導犬を知らない人はほとんどいないと思うが、昔は知られていなくて大変だったんだな。盲導犬って完璧な感じがしていたが、家族の中では、甘えん坊で、いたずっらこ。普通の犬と変わらない面も書かれている。筆者が目が見えない人とは思えない、まるで見えているような錯覚を覚える。盲導犬としてはもう働けないのに、最後まで看取る筆者の気持ちはよくわかる。しかし危ないなとも思った。リタイアした盲導犬が他の人にかわいがってもらえないという心配はしないで、ゆだねることも大切ではないかと思ったが・・・難しい。2011/05/16
デージー
3
盲目となってしまった犬嫌いの著者が子育ての為に盲導犬と暮らすようになり…。小説の始まりが私にとっては驚きばかりで、あっという間に引き込まれた。2人のユーモアのある日常も描かれ、笑いと涙であふれた一作。2019/02/02
Masanori Eguchi
2
盲導犬募金を最近したので、なんとなく手に取りました。有名な本なんですね。1日の間に知人2人が、読んだことあるよーと言ってました。無条件に側に寄り添ってくれる存在って大切ですね。2013/10/27