内容説明
しゃべれない。手足も動かない。そんな重度の障がい者にして、古都・鎌倉の市議会議員。選挙にでた経緯から議会との対決までをユーモラスにつづります。
目次
第1章 がんこ者(こりゃーダメだ;「バッチーネー」 ほか)
第2章 柳の下のドジョウ(どうせ何もできやしない;ぼくはこんな子どもだった ほか)
第3章 たかが五秒、されど五秒(トイレ、という大問題;国は何を考えているのか ほか)
第4章 頼りになる仲間がいる(介護状態になることは不幸、なのか;バリアフリーって何だろう ほか)
著者等紹介
千一[センハジメ]
1954年、東京生まれ。生まれたときからの重度の脳性マヒによって、手足と言語に障がいを持つ。唯一思いどおりに動くのは左足の親指で、それを使って音声キーボードを打ったり、文字盤をひと文字ずつ指して、コミュニケーションをとっている。神奈川大学を卒業後、母校の大学生協で職員として勤務していたが、2000年の夏、友人のボランティアとの風呂場での雑談から鎌倉の市議会議員になろうと思い立つ。泡沫、という予想を見事にうらぎって、2001年4月の選挙で初当選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ERNESTO
3
3期も彼を当選させる鎌倉市は余程民度が高い市かと思い、市議会構成を調べてみる。 既成政党のほか、政党隠しの民主・みんな、鎌倉夢プロジェクトの会 という胡散臭い名前のいかにもイメージだけで何もやりません的会派などが主で、決して市民派が主ではない。 維新に騙され続ける大阪をバカにできるほどの民度の高さはないということ。 それを象徴する出来事もコラム的に記される。 著者を支援者が操っているとの声とか、議会傍聴で著者の見た目自体をバカにするような市民など。 2013/10/03
ゆうゆう
1
あぁ、すごい。すごい。としか言いようがない。千さんブラボー!私は視野が狭かった。福祉というが、本当の意味での福祉がされていない事が多そうだ。今も誰もが、「あれ」とおもいながら、ほんのちょっと手を加えるだけで、びっくりするくらい楽になる事があふれてる気がしてきた。一番融通のきかないお役所の世界で、ほんのちょっと、かなりビッグでも、素晴らしい変化を巻き起こしてほしいな。2013/10/30