ホスピス最期の輝きのために

ホスピス最期の輝きのために

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784900918092
  • NDC分類 498.16
  • Cコード C0095

出版社内容情報

告知は誰のものか、すべての痛みからの解放は可能か……。果たして、私たちは安らかな死を迎えることができるのか……。在宅ホスピス医・地域医療者・宗教者による、「私自身の死」をめぐる語り下ろしホスピスマインド。

プロローグ 「いのち」によりそって――内藤いづみ
STAGE1●ホスピスは夢の場所か
先進国イギリスにみるホスピス事情
すべての答えがイギリスにあった/痛みから解放され生命フ輝きを取り戻す空間/バーまである!英国式ホスピス/ヒューマンネットワークのある強み
在宅緩和ケアを可能にするもの
本人が病名を知っていることが原則/むずかしいのは医療との協力体制/ホスピスは敗者の場所ではない/ホスピス願望シンドローム
■真実は二つの顔をもって ――内藤いづみ
STAGE2●行き場のない患者たち
医療の縦割り構造が生み出すもの
40日という暴力的な待ち時間/積極的医療と緩和医療のコミュニケーション
医療の主役は誰なのか
〈怖い医者〉とコミュニケーションがとれない患者/「死」は誰のものなのか?
ガンで死ぬとはどういうことか
ガンで死ぬのも悪くない/壁のないホスピスを作りたい/末期患者の恐怖と孤独
STAGE3●無知であることの恐怖〈告知をめぐって〉
越えられない告知の壁
告知を希望する人に反映できない医療/義父は三年生きるのが目標だった/不安と疑惑で揺れる患者の心
上手な告知、下手な告知
余命告知は統計上の数医療が終末期医療を変えていく
死の〈準備〉教育“デス・エデュケーション”
「いい死」を見せていくこと/学びの場所がない死
近代化とその反動としての医療
すごいスピードで走ってきた日本/生と死にマニュアルはない
宗教はそのときなにができるのか
形式にとらわれているお葬式/宗教も医療も手間暇を惜しんではいけない
〈リビングウィル〉と個の確立生きてきたように死んでいく/ホスピスは創造していくもの
■埋骨〈うめ〉られたいか、散骨〈まか〉れたいか――高橋卓志
■〈生命の水〉と旅立ち――内藤いづみ
エピローグ 地域医療がホスピスを目指すとき――鎌田實
フォト・プロフィール(内藤いづみ・鎌田實・高橋卓志)
用語解説/【巻末資料】緩和ケア病棟承認施設一覧

本書は
イギリスにおける先進的ホスピス医療を研修した後、甲府市を拠点として在宅ホスピス医療における独自の実践と啓蒙を行っている、ふじ内科クリニック院長・内藤いづみ医師と
地域医療の本質的で広汎な改革に取り組み、1998年4月にホスピス病棟を開院する、諏訪中央病院院長・鎌田實医師
神宮寺住職で、今日的な諸問題を一宗教者の立場を超えて根源的な活動を展開している高橋卓志住職
三者がそれぞれの視点から、終末期医療を通して尊厳ある〈死〉のありようを語り合ったものを中心に編んだものである

もはや「がん」は人ごとではありません。「自分の死を考えるきっかけになった」など、多くの反響をいただいているロングセラーです。