内容説明
感動の半生記。留学生として来日した著者が、日韓の狭間で思い悩みながらも、いつしか日本定住を決意する。
目次
プロローグ はじめて知った日本
第1章 不思議な国の住人たち―東京下町の生活
第2章 どこまでも深い日韓の谷間―アイデンティティの喪失
第3章 転機のための『スカートの風』―生きられる場所の手応え
第4章 済州島の女たち―その逞しき生活力の秘密
第5章 島から半島へ―軍人・学生として生きた日々
エピローグ 定住すること
著者等紹介
呉善花[オソンファ]
拓殖大学国際学部教授。1956年、韓国・済州島生まれ。83年に来日し、大東文化大学(英語学専攻)の留学生となる。その後、東京外国語大学大学院修士課程修了。著書に『攘夷の韓国開国の日本』(文藝春秋、第5回山本七平賞受賞)など多数がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ごへいもち
17
「スカートの風」の著者。その本は気になってはいたけど反日かなぁと思って避けていたが真逆で韓国側からの風当たりが強かったらしい。その風当たりの記述が多くて辟易。このしつこさ?が韓国人らしいなぁ。来日してすぐは日本が素晴らしく思え、その後は日韓の差異がショックだったそうだ。いろいろな点で似ている両国なのに細かいところですごい差がある。例えば親しい人から消しゴムを借りる場合、日本人は親しくても「貸してね」「ありがとう」と言うが韓国人は黙って使う。韓国人からすると日本のやり方は他人行儀で冷たい(コメントに続く2012/06/16
ひろし
7
国家予算を使って反日をやる国とどうしても仲良くやっていけるイメージが湧かず、永遠に関わり合いのない『近くて遠い隣人』であってくれていいと思う僕にとって、こういう方がいらっしゃるということはいろんなことを考えるきっかけになる。『日韓友好』・・・・ねぇ・・・・・2015/08/03
雪の行者山@加療リハビリ中
5
著者は「いかにして」であり「なぜ」ではない、と強調する。しかし、ぜひとも次には「なぜ」をも明示していただけたら・・・それが読みたい気がする。ユーチューブでwwuk氏がそれ(なぜ?)を動画にしている。本も出したかな?とても興味深く動画を見た。きっかけや理由なんて千差万別だろうと思うので呉善花先生のきっかけも本にならないかなぁ。もちろん断片はいろんな本の中にあるんだけれど。内村鑑三の本なんて読んだこともないので、呉善花先生すごいなと驚くばかりです。
はる@夏の霜
3
凄いバイタリティのある方。スカートの風も読んでみたい。日本の魅了→住んでみてガッカリ→深く知って再度好きになるというのは、日本人が海外行った場合もそうなのかも。2018/05/10
mami
3
近くてもっとも遠い国。物事の受け止め方ひとつにしてもあまりにも違いがありすぎる。ここのところの騒動で、腹を立てる前にまず韓国を知るべきと思って購入。分かりやすく書かれている一方、互いを理解し認め合う未来はやってこないような気持ちにもなる。日本、韓国双方の視点から物事を分析している良書。2012/08/25