内容説明
恩師の書斎に憧れた少年は世界一の書斎を手に入れた。『捕物帖』から、古今東西の碩学の書まで。本と共にあった青春時代を生き生きと描く書物偏愛録。青春時代の秘蔵写真、世界一のプライベートライブラリーや世界的稀覯本をカラーで紹介!
目次
第1章 鶴岡市立朝陽第一小学校時代(没収された本のゆくえ;活字の舟で大海原へ)
第2章 鶴岡中学校(旧制)時代―戦中(敵機と辞書と捕物帖;戦渦に燈るユーモア ほか)
第3章 鶴岡第一高等学校―戦後(生涯の恩師との出会い;郷里の先達からの恩恵 ほか)
第4章 上智大学時代(人生を導いた三つの幸運;先輩・デカルト ほか)
第5章 上智大学大学院―ドイツ留学時代(脱線話の恩恵;二冊の「知的生活」の書 ほか)
著者等紹介
渡部昇一[ワタナベショウイチ]
上智大学名誉教授。英語学者。文明批評家。昭和5年(1930年)、山形県鶴岡市生まれ。上智大学大学院修士課程修了後、独ミュンスター大学、英オクスフォード大学に留学。Dr.phil.,Dr.phil.h.c.(英語学)。第24回エッセイストクラブ賞、第1回正論大賞受賞。平成29年(2017年)4月17日、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ランラン
6
戦後まもない頃は物資が不足していて、その中で本を読んだりして勉学に励むことがいかに大変だったかがよくわかる。15万冊もの蔵書があることには驚くが、英語、ドイツ語に堪能でどうやって読みこなしていたかが詳細に書かれていなかったのは一番知りたかっただけに残念だった。2018/10/04
まっちゃん2
2
YoutubeのWill増刊号で紹介されて買いました。600Pの大著を安い価格で堪能させていただき有難いです。著者の学問遍歴をとはずがたり的に紹介している、努力の塊のような方だったんだなと。じつに面白かったです。読み直します。私は理系で渡部先生とは対極の分やなんですが、知を極めるに心がけとアプローチは変わるところはないと思います。2021/06/16
R.Kubota
2
また読む。2020/01/18
古本虫がさまよう
2
かつてハードカバーで出ていて4000円ぐらいしていたのがソフトカバー(新装版)で半額以下、2000円以下で購入できるようになった新装版の『渡部昇一 青春の読書』 (ワック)を読んだ(再読)。ハードカバーだとガッシリというか、手応えというか、重みもあるが…。並製(ソフトカバー)とて、かなりの重量。なにせ600頁を越える大著だから。 幼いころから小中高校大学と歩む過程で、さまざまな本と出会い、恩師にもめぐまれ、「知の巨人」になっていく少年、青春時代を感得することができる一冊だった。2018/04/30