硫黄島栗林忠道大将の教訓

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  • サイズ A5判/ページ数 222p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784898311028
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0034

目次

序章 世界の戦史上、稀にみる死闘は東京都内で行われた
第1章 真珠湾奇襲から硫黄島へ
第2章 栗林師団長の独創
第3章 硫黄島三十六日間の死闘
第4章 現代に生きる硫黄島
終章 硫黄島の戦いにみる日本の伝統主義的社会構造

著者等紹介

小室直樹[コムロナオキ]
政治学者、経済学者。1932年東京生まれ。京都大学理学部数学科卒業。大阪大学大学院経済学研究科、東京大学大学院法学政治学研究科修了。東京大学法学博士。この間、フルブライト留学生としてアメリカに留学し、ミシガン大学大学院でスーツ博士に計量経済学を、マサチューセッツ工科大学大学院でサムエルソン博士(1970年ノーベル賞)とソロー博士(1987年ノーベル賞)に理論経済学を、ハーバード大学大学院ではアロー博士(1972年ノーベル賞)とクープマンス博士(1975年ノーベル賞)に理論経済学を、スキナー博士に心理学を、パースンズ博士に社会学を、ホマンズ教授に社会心理学を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Miyoshi Hirotaka

24
硫黄島はアメリカ側で3度映画化されただけでなく、他の映画でも効果的に引用され、今もなお強烈な印象を与え続けている。最初の3日間でノルマンディー上陸を上回る犠牲者を出し、シャーマン戦車が撃破され、総司令部が玉砕した後4年のゲリラ戦が続いた。最後の総攻撃前に書かれた「ルーズベルトに与うる書」は全米に感銘を与えた。数々の愚かな作戦があったが、最後でそれらの失敗が挽回された。高潔な理念、合理的な作戦、徹底した統制が統合された近代戦の手本。アメリカが、こんな強敵と戦争するのはもうごめんだと考えるに至った戦いなのだ。2015/08/23

手押し戦車

12
自分で経験もしたことはない失敗でも徹底的に分析をして最大限の強みに活かし成果を最大限に貢献できる仕組みを作り上げ常識の枠に囚われずに断行する重要性が歴史的にも証明された。戦争というのは命を引換に戦う、その時の精神状態で自分の信念と常識に囚われない強い心はすごい。強靭な精神力を持って明確な戦略を立て率先垂範を示すのが本当のリーダーシップだと思った。数多くの過去の失敗を分析し生かして行くからこそ成果が良くなる。失敗とは小さな成功の積み重ね。小さな成功を積み重ねると塵も積もれば山となる。大成功。軍人の決断力。2014/03/23

おおにし

4
硫黄島の戦いでアメリカの日本に対する見方が大きく転換し、戦後の日本の経済発展につながったという小室先生の説は説得力があります。栗林中将のような有能な軍人が前線で戦い、無能な軍人たちが大本営に引きこもって無責任な司令を出し続けたことが日本の悲惨な敗戦につながったといえるかもしれません。有事の時にこそ指導者の資質の差がはっきりわかりますね。この本が小室先生の遺作となったようです。最後によい本を残してくださいました。合掌。2011/08/26

ボビーN

2
小室先生が分かりやすく描く硫黄島の戦いの模様と栗林中将。この戦いによって、日本は有利な条件を引き出したとのことで、これは知らなかった。今でも遺骨が残る硫黄島に思いを馳せる。2014/11/29

skracing

2
硫黄島の戦いが終戦後の有利な安全保障条約に結びついたとする論考。この戦いがアメリカに与えた影響はものすごかったということ。アーリントンの記念碑の大きさからも何となくそれは伝わってくるような気がします。2011/08/25

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