内容説明
本書は国家試験―公務員試験、司法試験―のために政治学を勉強しなければならない諸君のための受験政治学の体系書である。受験政治学であるから、なによりも過去問を研究しそこで狙われている分野と要求される知識、理解のレベルを押さえ、それらを体系的に構成して、通読できるようなひとつの流れを持たせた。
目次
第1章 政治とは何か・権力とは何か
第2章 近代国家の建前を造った人たち―近代政治思想史の展開
第3章 近代諸国家の政治制度の原理と具体例
第4章 現代大衆国家―近代国家の理念が建前と化したこと
第5章 現代大衆国家はいかに動いているか―政治過程論
第6章 政治の科学をめざして―20世紀の政治学理論
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
4
「19世紀初期のヨーロッパにおいて…ミルのごとき個人の自由を重視する思想(リベラリズム)は上流知識人の支持を集めていたが、民主主義は否定すべき危険思想で自由と両立しないと考えられていた…財産と教養のない階級を政治に参加させると理性的討論能力がないので数による圧制を行い、自由が抑圧される…一石を投じたのは、フランスの若いインテリ貴族トクヴィル」「トクヴィルはデモクラシーとリベラリズムの共存を…特殊条件の中で可能としたが、一般には人間を非個性化し多数の圧制を招くデモクラシーさらに社会主義に対し警戒的であった」2016/12/18