信長の大戦略―桶狭間の戦いと想定外の創出(ディスロケーション)

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  • サイズ B6判/ページ数 267p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784898064030
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0021

内容説明

近年の研究で、「桶狭間の戦い」について、今川義元の西上が予定より一年遅れていたことが判明した。本書では、この一年の遅れの正体を検証することで、「桶狭間の戦い」の意味と性格をこれまでの見識からは得られることのなかった姿へと大きく転換させる。今川義元はこのとき、上洛を目指したのか。何故、それが一年遅れたのか。そして情報、外交軍事を統括する信長がこの戦いに向けて用意周到に備えた大戦略とは。

目次

第1章 信長の戦略とその時代
第2章 桶狭間の戦いと三国同盟(武田・北条・今川)
第3章 信長の情報数略―おさなともだち秀吉の今川潜入
第4章 信長の外交戦略―尾張防衛から京都防衛へ
第5章 信長の軍事戦略―二つの古戦場
第6章 将軍の報復戦争と天下人への道

著者等紹介

小林正信[コバヤシマサノブ]
1962年愛知県に生まれる。愛知大学法経学部卒業(江口圭一ゼミ)メーカー及び一級ファイナンシャル・プランナー技能士として、金融機関に勤務。2001年織豊期研究会に参加。三鬼清一郎名古屋大学名誉教授に師事。一般社会人でありながら、九州大学比較社会文化学府にて、いわゆる本能寺の変の研究で論文博士号を授与される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

(ま)

1
桶狭間の戦いは関東と京都の抗争、包囲殲滅戦・・・刺激的2017/02/05

デビっちん

1
「桶狭間の戦い」は信長の奇襲戦の勝利として語り継がれているが、今川の進出が1年遅れたことがわかった。その期間に信長は戦略を練り、必要な準備をし、奇襲ではなく勝つべくして勝った。想定外の創出、「ディスロケーション」を真の戦略とした。その背景には、幼少時に父信秀の計らいで各種英才教育がある。情報、外交、軍事戦略を縦横無尽に使いながら、感情をコントロールし、論理的な帰結によって冷静な意思決定を行っている。想定外の場面を作り出すことが、戦略の主たる目的である。信長のイメージが覆された。2014/05/18

ぴのり

0
世に知られている桶狭間とは「奇襲」という2文字で伝えられていますが、どうもそうではないような気がしますよ。ということを当時の都と東国の関係を中心に、信長の人となりや戦に必要な皮革製品を作っていた人たちのヒエラルキーなどを織り交ぜて解説していらっしゃいます。「明智光秀の乱」でもそうでしたが、著者の小林先生は専門的な内容を一般人でも分かり易い文章で丁寧に書いていらっしゃるので、論文を読むことに慣れていない私でも非常に理解しやすい良書ではないかと感じています

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