内容説明
聖人、聖母、奇蹟、巡礼、魔術、…そして異端。正統と異端の間を揺れ動く中世の名もなき民衆の信仰心の本質を、周到な方法論と精緻な分析により説き明かす、ローマの碩学マンセッリ教授の名講義。
目次
第1章 方法の問題(民衆の信仰とキリスト教の現実;民衆の信仰と知的な宗教の懸隔としての中世キリスト教 ほか)
第2章 民衆の信仰とその信仰形態(神とその全能;奇蹟 ほか)
第3章 民衆運動と教会(グレゴリウス改革の現実と諸問題;正統と異端の間の巡歴説教者たち ほか)
第4章 教会と民衆の信仰(教会と信徒たち、指示と沈黙、罪と悔悛;異端者たち、「説得」から「弾圧」まで ほか)
著者等紹介
マンセッリ,ラウール[マンセッリ,ラウール][Manselli,Raoul]
1917年ナポリ生まれ。1984年ローマにて没。ラファエッロ・モルゲンを後継して1966年以降その死までローマ大学サピエンツァ校教授として教壇に立つ。国立アカデミー・リンチェイ、モヌメンタ・ゲルマニアエ・ヒストリカ、英国アカデミー各会員、イタリア初期中世研究所所長、その他各種国立、国際アカデミーの顧問を勤めた。その西欧中世の霊性、異端、民衆信仰、フランチェスコ会運動をめぐる該博な研究は夥しい数の論考として残され、また数々の著作に纏められている
大橋喜之[オオハシヨシユキ]
1955年岐阜生まれ。1989年以降ローマ在
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