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戦国茶闘伝―天下を制したのは、名物茶道具だった

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  • サイズ 新書判/ページ数 215p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784896918175
  • NDC分類 210.47
  • Cコード C0221

内容説明

すべては、信長の「名物狩り」から始まった!織田信長が「茶のご政道」を推し進めて以来、武将たちは「茶の湯」との闘いに明けくれることとなる。信長は、「名物狩り」で手に入れた茶道具を家来に恩賞として与え、家来たちは領地よりも、「名物」を貰うほうを望みだした。珍重する茶器を奪われたくないために茶器とともに自爆する者。焼失を憂えて、茶器を城外へ放出してから切腹して果てる者。また、茶の湯の魅力にとりつかれて身を滅ぼす者、などなど。戦国物語は、なにも血なまぐさい戦乱物語だけではなく、ほほえましくも、涙ぐましいまでの茶闘物語であった。

目次

名物茶道具は、こうして生まれた―佐々木道誉
名物を狩り集めよ!―織田信長
弟の命より『瓢箪』が惜しい―大友宗麟
信長に盗られるくらいなら、いっそ…―松永久秀
信長、もう一つの無念―荒木村重
本能寺に仕掛けられたワナ―島井宗室
地位や領国よりも、名物が欲しい―滝川一益
ニュー名物は、オレが創る―豊臣秀吉
『楢柴』のためなら、一戦も辞さず―秋月種実
その橋、渡るべからず―山上宗二
たとえ、波濤を越ゆるとも―高山右近
われこそは、天下の「ひょうげ者」なり―古田織部
人生は、耐えることと見つけたり―織田有楽斎
茶坊主の魂、百まで―石田三成
うらみ晴らさで、おくものか―松平不昧

著者等紹介

三宅孝太郎[ミヤケコウタロウ]
1937年生まれ。作家。1960年、早稲田大学文学部演劇専修卒。84年、『夕映え河岸』で第64回オール読物新人賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

デビっちん

2
戦国という時代を、「茶の湯」という切り口で見た本。茶の湯という規律を中心にすえて政事を行う「茶の湯ご政道」を信長は取り入れ、天下布武への布石とした。武功に対して名物茶器、茶会の許可をを与えた。名物茶器を得ることで、力関係を表示するステータスとなる。家来たちは領地よりも「名物」を貰う方を望みだした。武将たちは、「茶の湯」との戦いに明けくれることとなった。茶器に対しての考え方で、武将の人間性が垣間見えた。2014/11/28

恵美

1
戦の影に名物茶道具あり。なかなか面白かった。2017/10/31

かわのふゆき

1
ローマとかヴェネティアとか西洋史関連の本ばかり読んでるので、日本人としてどうなのか、と反省し読んでみた。ゲームの信長の野望に出てくるおなじみの茶器も登場。それにしても、こうした茶器に本当に人を支配する力があるのか、それとも支配されてしまう人が愚かなのか……。なんでも鑑定団を見ながら、人は変わらないものなのだな、と改めて思う。2009/11/17

フィッツジェラルド 君島

0
ずっとほったらかしにしてたのをようやく読了。 「信長の野望」とかで茶器でステータスが上がるのがなんで?とか思ってたムキにはお勧めかも知れない。結局、茶器に価値を付けたのは、土地が無い(=褒章を渡せない)日本ゆえだったのかも知れないと思ってみたり。そのへんのセンスはすごいよね、信長。 それにしても、この本でも家康はえげつない人間に書かれてるもんであるなぁとしみじみ。まぁ、それ以上にえげつないのが堺商人なのかも知れんけどね。2013/01/03

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