内容説明
犯罪者は「障害者」なのか。「児童虐待」は「保護」されて一件落着か。「障害」の早期治療とはなにか。教師の「こころ」はなぜ蝕まれているのか。…こうした「問題」の背後で進む、なにかにつけ医療に「お任せ」、精神医療言説に「お任せ」、あなた任せの「精神医学化」する現代社会固有の弊害は、「社会のふところを浅くする」ところにある。練達の精神科医が根底から問い直す。
目次
序章 「こころ」についていくつかのこと―フロイトの関係発達論から(前著『「こころ」はどこで壊れるか』を振り返って;フロイト「理論」の受け継ぎ方 ほか)
第1章 「ふところ」を浅くする現代社会(「精神医学化」する社会―DSM再論;「問題」をなぜすぐに医療へ委ねてしまうのか ほか)
第2章 「児童虐待」の語り方に異論あり(「児童虐待」の問題の概要;「逸脱」と「虐待」の距離 ほか)
第3章 「学校・子ども」問題への治療的アプローチ(学校現場に「競争」は必要か;学校の競争原理とはなにか ほか)
第4章 精神医療と司法―大阪・池田小事件以後(大阪・池田小の事件から;「詐病」は見抜けるのか ほか)
著者等紹介
滝川一広[タキカワカズヒロ]
1947年名古屋市生まれ。75年名古屋市立大学医学部卒業後、同精神医学教室に入局。岐阜精神病院(現・岐阜病院)に赴任。81年名古屋市立大学医学部精神科助手。84年より名古屋児童福祉センターに勤務。同センターの児童相談所部門の医師および情緒障害児短期治療施設部門の長を務める。95年、東京に移り、青木病院に勤務。99年より愛知教育大学障害児教室および同治療センターの助教授を経て現在、教授
佐藤幹夫[サトウミキオ]
1953年秋田県生まれ。75年国学院大学文学部卒業。養護学校教員を21年間務め、2001年の4月よりフリーに
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