内容説明
国際的宇宙物理学者、池内了。氏はまた専門を超えた読み巧者である。物理、数学、生物、エネルギー、ゲノムから、IT、建築まで。アカデミズムの最先端も日常も同じように、幅広い視野と知識で読み解く。「科学者に最も大切な資質は、人間とは何か、世界とは何かを自らに問いつづけること」「ウォレス線を超えると生態系が一変するように本一冊で世界の見え方がまるで変わってしまうこともある」―そのまなざしで、科学の醍醐味、現代科学の世界に起きたさまざまな事件から、天才で変人ぞろいの科学者たちまで。いま読むべき本170冊を紹介。最高の読み手による、サイエンス・ブックガイド決定版。
目次
まえがき 科学を「読む」愉しみ
科学の「正」と「負」の側面を見据えながら読む(科学の醍醐味を知る7冊;地球と環境が気になる10冊)
“系統的雑学”のために(科学は森羅万象にありがわかる9冊;生命の謎に迫る7冊)
科学者と市民の対話を重ねて(科学の論争・論点を知る9冊;科学者をめぐる7冊)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へロム
27
サイエンスガイドブックです。飛ばし読みで興味のあるところを中心に読みました。読んだことのない本ばかりだったのですが、何冊か読んでみたい本もあり、参考になりました。2013/06/08
plum
3
1996~2002の書評集。日本の大学ではartとscienceをともに標榜する学部が珍しかったり科学ジャーナリスト養成の講座や科学の内容を社会に伝えるポストはなかったりする。本屋に行っても科学(理系)の棚は大概眺めるだけ。そこで本著。優れた科学書の特徴として適用限界をあげている池内さんは,科学を効率という側面だけではなく文化の基層をなす豊かなものにしたいと考えており,科学・文学・歴史・民俗学などを総合した「新しい博物学」を興そうとしている。グールドだけでも読んでみようというそんな気にさせてくれる。2015/02/05
Norihiko Shr
0
http://ameblo.jp/puzz-l-riddle/entry-11606809730.html2013/09/03
tankaru
0
科学書の紹介。幅広く紹介しているところは良い。ただ、本の紹介っぽくない。本をきっかけにした著者コラムのような。1冊の紹介に見開き2ページを使っているが、最初の50%は著者の日常から本のテーマへのアプローチ。次の30%が本の紹介。最後の20%はどこかへ向かう著者の思い。こんな構成なので、あまり本の紹介になってない気がする。むしろ、ショートコラム形式である読書日記パートのほうが本の紹介になっており、紹介された本を読みたく感じた。2013/07/04