新書y<br> 「こころ」はどこで壊れるか―精神医療の虚像と実像

新書y
「こころ」はどこで壊れるか―精神医療の虚像と実像

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  • サイズ 新書判/ページ数 238p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784896915303
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0247

内容説明

精神科医は本当に「こころ」の専門家なのか?青少年の不可解で凶悪な事件が起きると、マスコミは精神科医という識者を登場させ、コメントを求める。あれは精神異常=頭がおかしい人間の犯罪だ、と。一般人の不安をなだめるための、この「正常‐異常」の線引きは、あまりにも安易と言っていい。こうした風潮に対し、木村敏・中井久夫の道統を継ぐ練達の臨床精神科医が、「こころ」とはなにかから時代の病態まで、精神鑑定から「脳」と犯罪の問題まで、さらには昨今の青少年の社会的引きこもりから拒食症・過食症・家庭内暴力まで、きわめて今日的な問題に果敢に発言する刺激的インタビュー集。

目次

序章 「こころ」とはなにか
第1章 「こころ」はどうとらえられてきたのか
第2章 DSMは「分類」のためのマニュアルにすぎない
第3章 精神医療と犯罪
第4章 発病と診断と治療をめぐって
第5章 思春期犯罪の神話はがし
第6章 思春期問題への家族論的アプローチ
終章 「こころ」はどこで壊れるか

著者等紹介

滝川一広[タキガワカズヒロ]
1947年名古屋市生まれ。75年名古屋市立大学医学部卒業後、同精神医学教室に入局。岐阜精神病院(現・岐阜病院)に赴任。81年名古屋市立大学医学部精神科助手。84年より名古屋児童福祉センターに勤務。同センターの児童相談所部門の医師および情緒障害児短期治療施設部門の長を務める。95年、東京に移り、青木病院に勤務。99年より愛知教育大学障害児教室および同治療センターの助教授となる。著書に「家庭のなかの子供 学校のなかの子供」(岩波書店)、「青年期の精神医学」(共著、金剛出版)、「治療のテルモピュライ」(共著、星和書店)がある

佐藤幹夫[サトウミキオ]
1953年秋田県生まれ。75年国学院大学文学部卒業。養護学校教員を21年間務め、2001年の4月よりフリー。著書に小浜逸郎氏との共著「中年男に恋はできるか」(洋泉社・新書y)がある
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