内容説明
ポストゲノム革命期社会が直面する難問とはなにか?近い将来、ヒトゲノムの解析が進行すると単一の遺伝子の異常が起こす病気は発病前に診断可能になる。致命的な遺伝病になると予想される胎児は中絶すべきかどうか?遺伝子診断の結果、病気のリスクの高い人の健康保険の値上げは許されるかどうか?さらに遺伝子工学の日進月歩により、あなたの子どもの身長を高くし、知能ももう少しよくすることができ、美人の子どもすら可能と言われたら、あなたはどうするか?バラ色に彩られがちなヒトゲノム解析の行く先を透視する構造主義生物学の旗手と『サイエンス・ウォーズ』の著者の白熱の対談。
目次
第1章 われわれは遺伝子・DNA情報をどこから得ているのか
第2章 遺伝子問題、それはあるか
第3章 ヒトゲノム解読は何をもたらすのか
第4章 遺伝子改造社会の論理と倫理
第5章 遺伝子組み換え作物は安全か
終章 われわれは何をなすべきか
著者等紹介
池田清彦[イケダキヨヒコ]
1947年東京生まれ。77年東京都立大学理学研究科博士課程(生物学)修了。現在、山梨大学教授。著書に「構造主義生物学とは何か」「構造主義と進化論」(ともに海鳴社)、「構造主義科学論の冒険」(毎日新聞社、講談社学術文庫)、「分類という思想」(新潮選書)、「生命という物語」(洋泉社)「さよならダーウィニズム」(講談社選書メチエ)、「正しく生きるとはどういうことか」(新潮社)、「科学とオカルト」(PHP新書)など多数ある
金森修[カナモリオサム]
1954年札幌生まれ。85年パリ第一大学哲学博士。86年東京大学人文科学系大学院博士課程比較文学比較文化単位取得退学。現在、東京大学大学院教育学研究科助教授。主な著書に「フランス科学認識論の系譜」(勁草書房、第12回渋沢クローデル賞受賞)、「パシュラール」(講談社)、「サイエンス・ウォールズ」(東京大学出版会、第22回サントリー学芸賞受賞、第26回山崎賞受賞)などがある
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感想・レビュー
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