内容説明
古今東西の作品から素材を得て、その芸術を完成した芥川文学は、比較文学の宝庫とも言われている。学識深い著者が膨大な文献を駆使して、英文学と芥川という大問題を扱ったところに本書の特色がある。
目次
第1章 「河童」とイギリス諷刺小説―「河童」『ガリヴァー』『エレホン』『ユートピア便り』
第2章 芸術至上主義―芥川、ポオ、ワイルド
第3章 芥川龍之介とR.ブラウニング―劇的独白をめぐって
第4章 芥川龍之介とJ.ジョイス―内的独白をめぐって
第5章 芥川龍之介とキリスト教―「西方の人」「続西方の人」とワイルドとの関連を中心に