内容説明
作家であり、大学教授の中沢先生が学生たちと探した自分と周りの世界を“考える”あたらしい視点。
目次
中学という時代
1 「自分」の時間
2 「友だち」の時間
3 「大人」の時間
4 「いのち」の時間
5 「いじめ」の時間
大人になるということ
著者等紹介
中沢けい[ナカザワケイ]
1959年神奈川県生まれ。明治大学政治経済学部卒。作家・法政大学教授。1978年「海を感じる時」で群像新人賞、85年「水平線上にて」で野間文芸新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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愛奈 穂佳(あいだ ほのか)
4
【ココロの琴線に触れたコトバ】イエスでもノーでもない内面の問題、その微妙なものを相手にして、それらの感情なり気持ちを自分のものにしていく力は、言葉の訓練でしか生まれてこないのです。それは非常に孤独な、たった一人の作業でしか育まれないものです。2015/07/22
わい
2
流し読みなんですが、女性作家の書く自己啓発本は良いなと思った。(感想が雑)いや、ままならないことをままならないなりに、というのが大事だよなと。うまくやるテクニック、みたいな子供向けの本が多い中で、けっこう貴重だなと思った。子供たちに読んでほしい本だなぁ。幼なじみがいない、からの、旧交を温める話は、30代の自分に刺さった。学生時代はやりなおせなくても、人間関係は編み直せるのよね。若い頃を解きほぐす手本として、大人が読むのもアリだと思う。というか、自分はそう読んだ。2021/12/07
呑司 ゛クリケット“苅岡
1
この国を動かしている人々を見るかぎりは大人でなくとも生きて行くことに困らないと感じてしまうが、著者は中学生を対象に話をしている。中学生になると家族の庇護下を出て違和感に出会う、そこで考え、感じ、悩むことが出来るようになれば大人への一歩を踏み出したことになるのだろう。著者は世で言う大人になることよりも、成長と魂の目的を上手くバランスさせることが出来て、本当の意味で大人になれるかもしれないと結論づける。何故なら著者自身も大人への旅の途中だから。2021/01/16
hr
1
学生の対話と、それを受けた著者の自分語り。それが交互に収録された内容。中沢けいの作品は「楽隊のうさぎ」しか読んだことがないので、買ったままになっている「うさぎとトランペット」読みたい。終盤で印象に残っている文章は、「俯瞰した文章を読むのが大事」。2015/03/11
みさみさ
1
クラスの子にすすめられて。発達段階のこどもたちの心理的には何が起こっているのか。モヤモヤとはっきりしない感じを、はっきりさせないままの言葉で伝えてくれているのは大学生。私は早くおばあさんになりたいです。。2013/05/16