内容説明
本書は、クレオパトラからギャング、アル・カポネにいたるまで、誰もが耳目をそばだてる人物を、病と死のフィルターを通してみた異色の人物伝である。
目次
王侯・貴族(クレオパトラの甲状腺腫と死をめぐって;ジェームズ一世のポルフィリン症とマラリア;ヴィクトリア女王の心身症と血友病)
作家・詩人(謎に包まれたモリエールの死;病弱だったゲーテ;ポーの振戦せん妄;失語症に陥ったボードレール;モーパッサンの心気症;心臓衰弱死したサルトル)
画家(ゴッホの精神病;ロートレック伯爵と小人症;アポリネールの女神ローランサンと胃癌)
作曲家・歌手(モーツァルトと尿毒症;ベートーヴェンと肝硬変;ラヴェルと脳腫瘍;心臓病に倒れたマリア・カラス)
学者(非業の死を遂げたアルキメデス;“大”プリニウス、ヴェスビオに死す;パスカルと癌;病める巨人マルクス;永遠の探究者ユング)
医師・看護婦(近代外科学の父パレ;“光をかかげた婦人”ナイチンゲール)
政治家(カエサルと帝王切開;権力を握った病人ルーズベルト;ポンピドーとマクログロブリン血症)
俳優(チャップリンと老人性血管障害;リタ・ヘイワースのアルツハイマー病;ハリウッドの病める男モンゴメリー・クリフト)
デザイナー(生涯現役だったココ・シャネル)
アウトロー(血に飢えた変質者“切り裂きジャック”;“スカーフェイス”アル・カポネと性病)