病いの視座―メディカル・ヒューマニティーズに向けて

病いの視座―メディカル・ヒューマニティーズに向けて

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  • サイズ A5判/ページ数 298p/高さ 21X15cm
  • 商品コード 9784895731171
  • NDC分類 490.4
  • Cコード C3047

内容説明

「医者は病気をではなく、病人を見よ」と言われてから、いったいどのくらいの時が流れ、病人が癒されていったのだろうか。それにしても、医学は私たちにとって決して好意的な存在とは言えない。「医学とは何か」「病気とは何か」という問いはつねにくり返され、それに対する解答は宙吊りにされたままだ。むしろ問い続けることが逆説的に医療を肥大化させてきたとも言えるかもしれない。病いはいかに私たちを捕え、私たちはいかに病いを捉えるか。病いと人間との関係を追い求めることで医学概論への新しい地平が開けてくる。医学の領域を境越する書。

目次

1 イントロダクション(殺し文句の構造;回復論ノート;「肩こり」考 ほか)
2 「病い」と文学、「病い」と演劇(健常者のための「病い」論;寺山修司の「台」、寺山修司の「劇」 ほか)
3 境界科学から「病い」へ(「病い」における治癒と信念;医療社会学序説 ほか)
4 「病い」のクリティーク(現代医学の「系譜学」―フーコーを読む ほか)