内容説明
わが子の出産を目前に控えたある一人の女性(愛称“Pちゃん”)は、陣痛の最中に病魔に襲われ、重度の高次脳機能障害を患うことになった。幸せの絶頂から一転、苦難のどん底に突き落とされても、多くの人々に支えられて、「不運を不幸にしない」歩みを続ける。―突然の発症から2年間に渡って、生死を賭けた病魔との闘いと、懸命のリハビリを克明に描くドキュメンタリー(第一章)と、重度の高次脳機能障害を患いながらも、幸せを求めて創意工夫する日々を、医師である父親の目を通して綴るエッセイ集(第二章)。
目次
第1章 まさかの坂(生と死の闘い(その日は突然やってきた;緊急帝王切開 ほか)
懸命のリハビリ(声が出る、しかし記憶がない;急速に身体回復 ほか))
第2章 あらたな道へ(もたらされた障害(重度の記憶の障害―一つ一つ身体で覚える;瞬間を生きるということ―ジョークを交えて、楽しく過ごす ほか)
障害を乗り越えて(内なるもう一人の彼女;環境の調整が大切 ほか))
著者等紹介
佐〓進[サナギススム]
医学博士。特定医療法人茜会昭和病院長。東亜大学人間科学部特任教授。1949年香川県生まれ。1974年山口大学医学部卒業。1980年大阪大学大学院医学研究科社会系修了。1981年厚生省入省。1987年厚生省健康政策局総務課保健医療技術調整官。1989年岩手県環境保健部長。1993年厚生省薬務局監視指導課長。1995年千葉県衛生部長。1998年厚生省健康政策局研究開発振興課長。1999年厚生省保健医療局地域保健・健康増進栄養課長。2001年厚生労働省大臣官房厚生科学課長。2002年国立下関病院長。2004年国立病院機構関門医療センター病院長。2015年退官後に現職。専門領域は健康政策、総合診療(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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