内容説明
一九七〇年代初頭、硬骨のルポライター、竹中労によって制作された大衆芸能&音曲集、『日本禁歌集』。およそ四十年の時空を超えてまぼろしのアンソロジーが今再び甦る。「禁歌」…いにしえより市井で育まれた民衆芸能&庶民諸芸の元姿に想いを馳せながらこの国の“うた”の向かうべき行方を探る。日本大衆芸能史の過去・現在・未来を鋭く照射する画期的大衆文化論考集。
目次
まえがき いまなぜ、「日本禁歌集」なのか
『日本禁歌集』頌
『日本禁歌集』に垣間見る芸能の始原
かっぽれ口上
江戸前の粋き方―桜川ぴん助独演会のこと
極寒の地に訪れた「春」の到来
旦那と芸人の弁証法的関係の考察を中心に―「混民族連邦のゆめ」にむかって
日本禁歌集に寄せて
『波まくら博多淡海』を聴く
竹中労さんの気配〔ほか〕