出版社内容情報
本書は、著者の長年の教師経験と研究とから得た日本語論ともいうべき内容である。そこには教育の場から得た貴重な実例と、文系・理系にまたがる豊富な用例を駆使した、著者の目指す、日本語の新しい見方が平易に解説されている。人間の視点中心に表現・理解行為の諸相を見直せば、これまでと違った日本語の姿が読み取れることを、楽しい読み物として読者に語りかける。著者の文法・意味に関する諸著作の集成ともいうべき、著者の日本語観の集約された貴重な1冊である。
目次
第1章 日本語の発話は人をどう待遇するかで始まる
第2章 評価の意識が表現を支える
第3章 人間は語義にどうかかわっていくか
第4章 意味の分化は視点の共有から生まれる
第5章 ことばの意味は対象を受け止める人間側の問題
第6章 対象や状況の把握こそが語彙選択の決め手
第7章 表現の特徴は発話意図の反映
第8章 受け手の視点が日本語の発想の根源
第9章 日本語の表現と日本人の発想・文化
著者等紹介
森田良行[モリタヨシユキ]
1930年1月東京生まれ。早稲田大学大学院修了。2000年、早稲田大学を定年退職。早稲田大学名誉教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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