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子供のまま大人になった人たち

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  • サイズ B6判/ページ数 266p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784894569232
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0095

出版社内容情報

本書は、誰もが思っていても、なかなか口に出しにくい疑問にお答えします。
「子供がわからない」などと、嘆いてみせる大人を信用してもいいのか?
■子供は無垢で、汚れなきものだと思いたがっているのは鈍感な大人だけ?
■子供と大人を分ける境界線は、いったいどこに存在するのか?
■「子供らしさ」が、時に可愛らしく、時にグロテスクなのはなぜか?
■大人は、自分の中の「子供」をどう飼い慣らしていったらいいのか?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

テツ

16
「無垢」や「純粋」を美徳であるかのように勘違いをし、それをそのまま保持して図体だけはデカくなってしまったどうしようもない大人たちについて。イノセントな状態への懐かしさを含んだ憧憬や、それを失いつつ強く逞しく成長して大人になっていくことへの寂しさを理解できないとは言わないが、生きていくというイベントはその通過儀礼を経なければまともには熟せない(ライ麦畑でつかまえてのように) 歪な自分を自覚し、美しさだと勘違いしていたその醜さと対峙したときに、ようやくこども時代は終わりを告げる。2022/08/22

くらげ@

9
(☆☆☆)子供の純粋さとはなんだ。大人のイメージの投影か?私たちも子供のときがあったのに。様々な作品や作家などを通してかたられる子供のまま大人になった人たち。もう少し臨床の場での話を読みたかったな。2014/07/08

ソラーレ

8
著者は精神科医。社会で生きていく中で感じる生き辛さの原因はどこにあるのだろう?それは謙虚に人の意見を聞けていないということは一つの原因かもしれない。人の意見を聞く姿勢がないと独りよがりになり「歪み」がでてくる。歪んだまま生きていくと、いずれはその人をグロテスクな存在に導くのかもしれない。作者曰く「ヒトは自分の内面を正確に理解するということは不可能である。さまざまな自己欺瞞の産物としてすくなからず不自然さや違和感や落差を抱えた存在として生きていかなければならない。」2022/12/05

misui

8
ステレオタイプな子供像、そしてそれを生きる「子供のまま大人になった人たち」について、著者自身のエピソードを交えながら語られる。イノセントとは「暗黙の了解で世の中が成り立っていることをいまだ知らない」状態のことで、それゆえ著者はイノセントが侵されていくさまを思って鬱屈としてしまうらしい。また同時に、世界への純粋な驚きが生を賦活させることを認め、驚きをなおざりにして歪なステレオタイプを生きる人々を糾弾する。春日先生の人生観が窺える一冊。キッチュへの嗜好を見据えた姿勢がとても好きです。2011/06/25

CaLiLa

3
読みながら終始居心地悪さを感じてた。なんでだろう?と思いつつラストの“私も子供のまま大人になった一人”発言に納得!単なる同族嫌悪だわ。2012/09/23

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