出版社内容情報
妙な話だが、医療現場にいる人間がいちばん驚くのは、大勢の患者が死んでゆくという事実なのだ。本書は私設療養所で死んでいった人たちの臨終の記録だが、随所に医学裏面史や偽薬効果、近代医学と民間療法のせめぎあい、医学に見られる非科学性、ガン研究の失敗例、一般人の医学観、医師たちの信じがたい思いあがり、死を考えまいとする人がとる行動、そして脳と心の不可思議な結びつき、といった医療現場での雑感も織りこんでみた。
内容説明
本書は、私設療養院で死んでいった人たちの臨終の記録だが、随所に医学裏面史や偽薬効果、近代医学と民間療法のせめぎあい、医学に見られる非科学性、ガン研究の失敗例、一般人の医学観、医師たちの信じがたい思いあがり、死を考えまいとする人がとる行動、そして脳と心の不可思議な結びつき、といった医療現場での雑感も織りこんでいる。
目次
医者仲間
「肉に過ぎない者が、わたしに何をなしえましょう?」
デカルトの松果腺
なんじ塵なれば
招かれざる弔問客
死の依頼
死の願望
死の淵に揺れるロウソクの火
冷蔵庫内の靴
試験の結果〔ほか〕