内容説明
“9.11”以後の狂乱は、アメリカの「帝国」化ではなくその崩壊の象徴である―アメリカ中心の世界=「近代世界システム」の終焉を看破し、新たなシステムの構築に向けた行動へいざなう、ウォーラーステイン待望の最新刊。
目次
序 過去と未来の狭間にあるアメリカン・ドリーム
第1部 テーゼ(アメリカ合衆国の衰退―鷲は散り墜ちた)
第2部 交錯する修辞と現実(二十世紀―「真昼の暗黒」?;グローバリゼーション―世界システムの長期的軌跡 ほか)
第3部 どこへ向かっているのか(左翼(理論と実践再論;移行の時代)
運動―今日、反システム運動であるとはいかなることか ほか)
後言(正義の戦争;「衝撃と畏怖」?)
著者等紹介
ウォーラーステイン,イマニュエル[ウォーラーステイン,イマニュエル][Wallerstein,Immanuel]
1930年生。ビンガムトン大学フェルナン・ブローデル経済・史的システム・文明研究センター所長。イェール大学シニア・リサーチ・スカラー。1994‐98年、国際社会学会会長。1993‐95年には社会科学改革グルベンキアン委員会を主宰、そこで交わされた討論リポートを『社会科学をひらく』(邦訳1996年、藤原書店)としてまとめた。世界システムの理論構築の草分けとして知られ、『近代世界システム』の全3巻の著作は著名
山下範久[ヤマシタノリヒサ]
1971年大阪府生。ビンガムトン大学社会学部大学院にてウォーラーステインに師事、東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。現在、北海道大学大学院文学研究科助教授(歴史文化論講座)。専攻・世界システム論
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