出版社内容情報
この著者に対する認識を根本的に改めさせられた。白木博士は、東大紛争がはじまった当時の東大医学部長で、医学部からはじまったあの紛争の渦中の人物である。あの頃学内には、白木教授を批判する立看板が毎日のように出ていて、それを読む限り、極悪人としか思えないような教授だった。しかしこの人は、水俣病、スモン、ワクチン禍と、公害・薬害・医療過誤の三大裁判でいずれも患者側に立って闘いつづけてきた大変な人なのである.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』 255頁、より)
内容説明
東大医学部長の職を辞し、スモン病、ワクチン禍、水俣病訴訟に全生涯をかけて闘ってきた医学者が、「医の魂」の立場から、20世紀文明に鋭い警鐘を鳴らす問題作。
目次
1 「医の魂」を求めて―三つの裁判と残された問題
2 水俣病は終わっていない
3 沈潜し多様化する恐怖
結語にかえて―冒される日本人の脳
余話