内容説明
わたしはあかねこ。とうさん、かあさん、きょうだいたちとぜんぜんにてないけのいろだけど、わたしはこのいろきれいでかわいくってすきだったの。でも…。
著者等紹介
サトシン[サトシン]
1962年、新潟県生まれ。広告制作プロダクション勤務。専業主夫、フリーのコピーライターを経て、絵本作家に、作家活動の傍ら、新しいコミュニーション遊び「おてて絵本」を発案、普及活動に力を入れている。現在、大垣女子短期大学客員教授を務める。『うんこ!』(文渓堂)は、第1回リブロ絵本大賞、第20回けんぶち絵本の里びばからす賞、第3回MOE絵本屋さん大賞、第4回子どもの絵本大賞in九州、第5回書店員が選ぶ絵本大賞受賞
西村敏雄[ニシムラトシオ]
1964年愛知県生まれ。東京造形大学デザイン科卒業。インテリアとテキスタイルのデザイナーとして活動後、絵本の創作を始める。『うんこ!』(文渓堂)は、第1回リブロ絵本大賞、第20回けんぶち絵本の里びばからす賞、第3回MOE絵本屋さん大賞、第4回子どもの絵本大賞in九州、第5回書店員が選ぶ絵本大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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匠
168
西村さんの絵のファンなので読んでみたら自分にマッチした内容で深く感動。大好きな絵本になった。黒猫と白猫の両親から生まれた兄弟の中で自分だけが赤い。本人は「この赤い自分が好き、みんなと違ってたっていい」と思っているのに、周囲は白か黒であることを強いてくる。親達まで白か黒に変えさせようとあれこれ試してくる始末。個性というと大雑把だが性的マイノリティや障害、孤独の中での自尊感情を大切にするということにも繋がる。マジョリティ側に向けては自分の価値観を人に押し付けるなという見方もできる。特に虹色の仔猫たちが象徴的。2014/03/15
馨
143
あかねこの表紙に惹かれ読了。両親や兄弟たちと全く違う赤毛で産まれたあかねこちゃん、ねこ版のみにくいあひるの子的な感じかな?あかねこちゃんは自分の赤毛を直したいとか皆と同じにしたいと思っていないところは今風です。1人1人個性も見た目も違う、皆一緒が良いってことじゃないし、変わっているのを良いと言ってくれる人もいるというメッセージが伝わります。2016/04/17
mocha
90
私は私、ひとと同じでなくていい。アイデンティティをテーマにした本はたくさんあるけれど、この本は小さいひとにもわかりやすいと思う。特にラストの楽しさは絵本ならでは。カラーは個性。カラーは魅力。2021/02/16
はる
84
親猫とも兄弟とも違う毛の色のあかねこ。でもあかねこはこの色が大好き。みんなちがってみんないい。他のネコと違っていても気にしない、大好きだと言えるあかねこが素敵ですね。この感覚は特に日本人に欠けている性質。子供を心配しての行動なのでしょうが、親ねこもちょっとね…。最後はハッピーエンド。ユーモラスなねこ達の表情がいいです。2019/02/23
☆よいこ
75
白猫のおかあさんと、黒猫のおとうさんから生まれた「あかねこ」。ひとりだけ赤いなんてかわいそうとか、ああすればこうすれば、白くなれるよ黒くなれると言い続けられたあかねこは、ひとり家を出る。▽生まれつきのことを、他人に残念がられたり、かわいそうだと言われたりするのはきついね。自分は自分だということを認めてもらいたい。▽2月22日の猫の日の展示に出している本。個性や多様性を認めること、自分を好きだと自信をもつことなど、とても分かりやすく描いている絵本だと思う。6年生に読み聞かせした、心に残ってくれるといいな。2019/02/15