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内容説明
本書では、高齢者の生活に果たすメディアの機能を明らかにするため、高齢者の一般的な傾向を知るためのアンケート調査と、潜在する問題を発見するためのケーススタディといった性質の異なる二種の実態調査を実施した。先行研究の知見にも触れながら、両調査の結果を詳細に読み解き、高齢者の生活に寄与できるメディア利用を考える基盤を提供する。
目次
第1章 高齢者とメディア(テレビは高齢社会の基幹メディアか?;高齢者にとっての社会とメディア;高齢者のメディア接触研究のパラダイム)
第2章 高齢者の情報行動(性差から見た視聴行動;家族構成から見た視聴行動;日ごろの活動から見た視聴行動 ほか)
第3章 ケーススタディ(インタビューデータからの比較文化分析;絵画解釈から見た心の分析;充足度調査からの情報行動の分析 ほか)
第4章 老いとメディア(老化のタイプと情報行動;老化と心理的離脱過程;痴呆高齢者へのアイコンタクト効果 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
姉勤
23
約20年前の刊行、テレビ放送をメインとした当時の高齢者向けの発信が乏しく視聴傾向を数値化することによって放送内容の充実と、テレビを通じた高齢者のコミュニティの拡大の提案がされている。 現在、発信側の意図はともかく、むしろ高齢者の方がユーザーとして重きを置かれている感のある テレビ、新聞などの旧メディアと、本書の内容には隔世の感があるが、低学歴、低所得、女性、家族構成が多いほどテレビ視聴の傾向が高く、対外交流の乏しい独居老人は視聴時間が短くなるデータは現在にも通じ、将来の指標にもなる。 2017/08/28