梅桃(ゆすらうめ)が実るとき

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梅桃(ゆすらうめ)が実るとき

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784893360250
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

作家・故吉行淳之介、詩人・吉行理恵、女優・吉行和子。三人の特異な個性を伸ばし育てた母は、自身も美容界の草分けとしてひたすらに駆け抜け、89歳の今も美容師を続ける。15歳の結婚から始まった波瀾の人生。

目次

第1章 生家の没落で十五歳の嫁入り
第2章 十か月の淳之介を残し上京
第3章 莫大な借金を残して夫は若死
第4章 戦中戦後を母子四人で切り抜ける
第5章 夫と二人、気ままな生活
第6章 私の子どもたち
第7章 母に贈る言葉

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hamu

5
ずいぶん昔になるが、NHK連続テレビ小説『あぐり』の基となった、吉行あぐりの自伝。この作品が面白いのは、あぐりという女性の個人史と日本の歴史の関係および変遷を読み取ることだけに留まらない。たとえば同じ場所で経験した戦争中の話も、息子であり小説家であった吉行淳之介の作品からの引用も載せられることにより、また違った語りの空間を味わうことができる。そして最終章は、娘であり女優の吉行和子から見た母、あぐりについて書かれているため、母と子の語りからとらえる家族史としてみても面白いのでお勧め。2018/07/03

タバサ

4
 朝の連続テレビ小説『あぐり』の原作本。波瀾万丈とは、この事で、普通ならあぐりさんみたいにいつも元気というわけにはいかないでしょう。家族の死が多く書かれ、子どもたちは病気がちな吉行家の人々です。でも、それぞれの家族へのあぐりさんの見方が実に素直というか、あるがままなんですよね。そして、運命を素直に受け入れている所が自然で素敵だなと思いました。一生懸命って時に虚しくなる事もありますが、やっぱり一生懸命がいい人生を創るのかなと思います。2021/11/28

komyuki

3
再読。大正、昭和を生き抜いた方々の当時の生活を回顧する本が元々大好きなのだけど、あぐりさんの性格や濃い人生と相まって本作はとても面白い。もう20年も前に手に入れた本なのですっかり本焼けしてますが何度も読み返してます。2022/06/12

あぎる

2
朝の連続テレビ小説で有名になった女性の自伝。口述筆記。話し言葉で書かれている。ドライでサバサバした方という印象を受けた。あのドラマは基本的に事実だったことがわかる。母親から見た子供たちのことも書いてある。次女理恵の性格に関する考察が印象に残った。感受性が強すぎて、相手にその気がなくてもいじめられたと感じてしまうという。2021/10/17

pass0pass0

2
夫を若くして亡くし、女手一つで三人の子どもと寝たきりの姑をかかえ、大正・昭和・戦争と怒涛の時代を生き抜いた二人の芥川賞作家と役者の母。想像を絶する苦労をしてきたはずなのに、どこかのんびりしたあぐりさんの語り口調は全然必死さを感じさせず、あの時代に珍しく身軽な考え方が出来てかつ意思の強い気丈な方だったのかな、と思いました。見習いたい母親像。私もあぐりさんのように年齢を重ねていきたいです。2015/08/08

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